STAR WARS: THE CLONE WARS
監督: デイヴ・フィローニ
音楽: ケヴィン・カイナー
声の出演: マット・ランター、ジェームズ・アーノルド・テイラー、アシュリー・エクスタイン、トム・ケイン、キャサリン・タバー、アンソニー・ダニエルズ、クリストファー・リー
2008年 アメリカ映画


スター・ウォーズのエピソード2とエピソード3の間に勃発した「クローン戦争」を舞台にしたフルCGアニメ。
普段アニメはディズニーか「トムとジェリー」しか観ない主義なのですが、これはちょっと気になって観てみました。
壮絶なクローン戦争を描いたアニメかと思ったら、クローン戦争は背景なだけでお話自体はアナキンと女の子パダワンによる「ジャバの子供救出作戦」でした。
ストーリーは、共和国と分離主義勢力との戦い「クローン戦争」が続く中、ジェダイ騎士団は、ジャバの子供が何者かにさらわれたことを知り、
子供を救出することで、ジャバが支配する領域への共和国側の自由な往来を取り付けようと画策します。
その命を受けたアナキンは、彼の弟子として使わされたやんちゃな女の子パダワンを連れて誘拐されたジャバの子供を救出するため旅に出る・・・というお話。
クローン戦争のドンパチを描くのに実写じゃあお金がかかりすぎるからアニメにしたのかと思っていただけにちょっと残念。
さすがに本家シリーズ直系の戦闘シーンだけは迫力十分でした。
戦闘シーンだけ観ていると、アニメであることを忘れてしまいます。
しかし、人物キャラが出てくると一気にアニメの世界に連れ戻されてしまいます。
人物の造形って、あれわざとなんでしょうか。
みんな木彫りの人形みたいな顔していて、かなり違和感があります。
とはいうものの、劇場で観るほどの作品ではないにしても、DVDで観るには結構面白い作品でした。
これ観た後で、もう一度「2」と「3」が観たくなる、ちょっと不思議なアニメです。
なお、この続きがTVシリーズ化されているという噂ですが、情報不足でよく分かりません。


音楽は、ケヴィン・カイナー。
この人、未公開映画やTVムービーの音楽が多い、不遇な人ですが、
スペオペものは「ウィング・コマンダー」以来の登板になると記憶しています。
演奏はプラハ市交響楽団でオーケストレーションはニック・レイン。
この組み合わせは、英SILVAレーベルから発売されているカバー演奏モノでお馴染みです。
この人たちカバー演奏の作品が多いとはいえ、本作での演奏は堂々としており聴き応え十分です。
薄っぺらい感じも無いので、聴いていて違和感はありません。
しかし、オープニングのあまりに大胆なSWのテーマアレンジにはビックリ。
ブラスバンド級のへなちょこアレンジで冒頭「ありゃりゃ・・」と思わせますが、その後の展開で持ち直します。
このアレンジってわざとかなあと思ったりもします。
いつものメロといつものアレンジで始まっても全然面白くないですからね。
劇伴については、ジョン・ウィリアムズの使ったモチーフは使わず、基本的にオリジナルで勝負しています。
この潔さには関心します。
さらに本家には無かったロックのリズムやシーケンサーを使ったテクノ・ビートが出てくるのには驚きました。
番外編のスコアとして、これはこれで聴き応えのあるアルバムだと思います。
派手に鳴らすバトル・サウンドも多く、結構「燃え」ます。


Star Wars: The Clone Wars [Original Motion Picture Soundtrack]

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