AGENT 077: MISSIONE BLOODY MARY
監督: テレンス・ハサウェイ
音楽: アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ、エンニオ・モリコーネ
主演: ケン・クラーク、フィリップ・ヘルセント、ヘルガ・リーネ、ミツコ、ウンベルト・ラホ、シルヴァーナ・ジャキーノ
1965年 イタリア/スペイン/フランス映画

 

 

 

またまたやっちゃいました。マカロニ・スパイ・アクション。

 

 

最近、変なモノをアップすることに快感を覚えはじめている自分がコワイです(^^;)

 

 

007の亜流として量産されたマカロニ・スパイものの中で、シリーズ化もされた「077」シリーズ(^^;)の記念すべき第1作。
「007」の11倍強くてカッコいいという意味で「077」だなんてもはや冗談の世界です。
監督はテレンス・ハサウェイな~んてハリウッド・ディレクターみたいな名前カッコつけて使ってるけど、実はマカロニ監督のセルジオ・グリエコ。
CIAの秘密諜報員077ことディック・マロイが、ブラディ・マリーと呼ばれる新型の原爆を強奪した組織「黒ゆり団」と戦う姿を描いた作品です。
フランス生まれの謎の日系女優ミツコが中国人ストリッパー役で出てきます。この女性、本家のサンダーボール作戦にも出てたらしい。
まあ、もともとイタリア映画のお家芸「模倣」から出発したシリーズなので、全編007の猿真似のオンパレード。
アクションも至って亜流ならではの小道具が満載です。
毒針が飛び出すライター、バックルにカメラ内蔵のベルト等々、本家に比べてちょっとショボイですが、そこはご愛嬌。
なにより全く恥じることもなく、アクション活劇に徹してとにかく作っちまえ的な製作者側の心意気が潔い。
ここまで開き直るとすがすがしさすら感じる60年代マカロニ・スパイ映画の怪作です。

 

 

 

 

音楽は、アンジェロ・フランシスコ・ラヴァニーノ。
でも主題歌だけは、エンニオ・モリコーネが担当しています。
イタリア映画のサガなのでしょうか、どうしても主題歌がマカロニ・ウェスタン風になっちゃうところが笑えます。
歌ってるのも、マウリッツィオ・グラーフなので「続・荒野の1ドル銀貨」みたいになってます。
007風の派手なブラスも入って、なんとかスパイ・アクションという体裁を取っている感じです。
ラバニーノの劇伴も主題歌のモチーフを生かした音作りですが、これまたマカロニ・ウェスタン風。
ラウンジ系のモンドなスコアがあったり、電子音楽風なスコアがあったり、結構ヴァラエティに富んでいます。
多少なりとも本家のスコアを意識した音作りがなされています。
こんなシリーズですが、音楽は豪華で、2作目をピエロ・ピッチョーニ、3作目をブルーノ・ニコライが担当しているから驚きです。
しかも3作ともCDが制作されています。(2作目だけは既に廃盤かな?)

 

 

 

077/地獄のカクテル