STARMAN
監督:ジョン・カーペンター
音楽:ジャック・ニッチェ
主演:ジェフ・ブリッジス、カレン・アレン、チャールズ・マーティン、リチャード・ジャッケル、ロバート・フェイレン、トニー・エドワーズ
1984年 アメリカ映画

 

 

 平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・

 

 

奇才ジョン・カーペンターが、「異星人」を侵略者としてではなく、
友好的で、地球人の女性との間に愛まで育む存在として描いた、およそカーペンタ一らしくないSFロマンス。
宇宙のかなたから、地球が発したメッセージに呼び寄せられてやってきた異星人が、
愛する夫を亡くした女性の元へ現れ、たまたま写真で見た亡き夫の姿に変身します。
当然、女性はパニックに陥るのですが、そのうちに2人で行動を共にするようになって、
宇宙人を生け捕りにしょうとする政府組織から逃れながら、宇宙人は不器用ながらも地球のいろんな作法を覚え、
いつしか2人の間には愛が芽生えて・・・というお話です。
でも‥‥力一ペンターらしくない。
彼らしいのは、リック・ベイカーが手がけた異星人の変身シーン(「SFボディ・スナッチャー」風)くらいでしょうか。
このシーンには思い出があって、大学生の頃、同級生の女の子に「感動のSFを借りてきたから」と言って、
僕の部屋に呼んで来て2人でビデオを見始めたまではよかったのですが、
いきなりこの変身シーンが出てきたもんだから、
ホラーが死ぬほど嫌いな彼女は、

僕がわざとホラーを見せたと思い、ビデオの途中で怒って帰ってしまいました。

だから、この映画‥・おっさんはキライです(T_T)
ILMによるSFXもカーペンターにしては豪華すぎる。
あと、ピー玉みたいなもので人の命を助けるくだりは、逆に間抜けでした。
感動的なラストも、カーペンターらしくない。
カーペンターに「感動」なんていらない。

いい映画には違いないんだけど。

 

 

 

 

音楽は、これまた掟破りのジャック・ニッチェ。
この人は、「カッコーの巣の上で」が有名ですが、元々はポップスのアレンジャーとして活躍していた人のようです。
スコアは、ほとんどシンセだけで作ったような作品でした。
ストリングスもシンセでやってたような記憶があります。
シンセといっても今で言うテクノ風なアレンジではなく、あくまでオケスコアをシンセだけで表現したようなしっとりとしたスコアです。
テーマ曲は、大らかで覚えやすいメロディが印象的です。
優しさに溢れる旋律なので、とてもカーペンタ一作品の音楽とは思えません。
当時のカーペンターは、自前で音楽を付けるときはシンセでスコアを作っていましたが、
本作でジャック・ニッチェに音楽を依頼するにあたってもシンセ・スコアを注文したのでしょうか。
確かにフル・シンセのスコアは、ジャック・ニッチェのバイオグラフィーの中でも異色ではないかと思います。
サントラ盤は、米VareseレーベルからCD化もされています。



・・・と、ここまでが過去記事。

CDは、かつては1300円ぐらいで輸入盤が買えていたのですが、今ではプレミアがついているようです。

ダウンロード版もどうやら発売されていないようです。