THEY LIVE
監督: ジョン・カーペンター
音楽: ジョン・カーペンター&アラン・ハワース
出演: ロディ・パイパー、メグ・フォスター、キース・デヴィッド、ジョージ・“バック”・フラワー、ピーター・ジェイソン、レイモン・サン・ジャック
1988年 アメリカ映画

 



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・。



 

ジョン・カーペンター監督が描くキッチュでレトロなSFスリラー。
人類の知らないうちにエイリアンの地球侵略が進行していることをある男が知ってしまいます。
この男と同じくエイリアンの存在に気づいた人々と共に抵抗運動を繰り広げますが、すでにエイリアンは社会の中枢にまで入り込んでいて・・・というお話。
エイリアンは外見は人間そのもので、ある特殊なサングラスをかけないと真の姿が見えないというところや、造形がまるでガイコツというのが、安っぽくて面白い(^o^)
中にはサブリミナル効果を狙った映像も出てきます。
「BUY」と書いてあるデパートの大きな看板も、サングラスをかると「OBEY(従え)」になっていたり、なかなか凝っていました。
主演はレスラーのロディ・パイパー。
本編中盤でキース・デイヴィッド(「遊星からの物体X」にも出てた)と繰り広げるプロレス・バトルには大笑いしました。
「メガネをかけてみろ」、「いやだ」 でいきなりプロレス技かけてケンカ始めちゃうんですから(^^;)
こんな映画撮るのもカーペンターならではという感じで、おっさんとしては微笑ましい限りです。
 

 

 

 

音楽は、ジョン・カーペンターとアラン・ハワース。
本作品の頃から、カーペンターはシンセを使ったトラックから、アーシーなエレキ・ギターを使ったアメリカンな楽曲を好んで使うようになります。
想像するに「○○歳の手習い」で、遅まきながらギターを覚えたので、うれしくなって使い始めたのではないかと・・・勝手に想像しています(^^;)
でもギターが入ることによって、スコア全体の表情が豊かになったのは事実です。
今回はSFということもあって、ダークで陰鬱なスコアは少ない印象。
アンビエントな感触のトラックもあって、アルバムを丸ごと流して聴いても苦になりません。
アーシーなギターをあしらったけだるいテーマは、モチーフとして劇伴のあちこちに出てくるので、
全体の統一感があって好感が持てます。
サントラCDは長らく廃盤でしたが、アラン・ハワースの個人レーベルでしょうか、
今年になってマイナーなレーベルから限定1000枚で完全盤CDが発売されました。
今回は大幅に増曲されていて、オリジナルが10曲収録だったところ、29曲にふくれあがっています。
アルバムの1曲目に、抵抗組織による電波ジャック放送がダイアローグとして約2分間入っていて、
雰囲気を盛り上げてくれてます。

 



・・・と、ここまでが過去記事。

現在では、ダウンロード版やアナログLPも発売されています。