THE EIGER SANCTION
監督: クリント・イーストウッド
音楽: ジョン・ウィリアムズ
出演: クリント・イーストウッド、ジョージ・ケネディ、ヴォネッタ・マギー、ジャック・キャシディ、ハイディ・ブリュール、セイヤー・デヴィッド、レイノール・シェイン
1975年 アメリカ映画
・・・平日の過去記事アーカイブシリーズ。
イーストウッド70年代アクションの中の1本。
この映画の見物はやはりスタントマンなしで撮影された、ロック・クライミング・シーンと山岳の氷壁のすごさ、美しさでしょう。
アイガーで実際にロケされたのかどうかは分かりませんが、氷壁でのエピソードはCGでは味わえないホンモノの迫力があります。
ストーリーは、元秘密工作員の大学教授が、恩人を殺した犯人を暗殺するよう諜報機関から依頼を受け、
犯人が参加する登山隊の中に加わって、犯人を捜し出して暗殺しようとする・・・というお話です。
イーストウッドがあんまり大学教授らしくないのがちょっといただけませんが、ジョージ・ケネディなんかかなりの好演で存在感があります。
武骨な「男」の映画にすればよかったのに、変なところでお○ぱいが出てきたり、中途半端なベッド・シーンがあったりして、あれは不要だなあ・・・・と思います。
犯人が登山隊に参加しているのが分かっているのに、なかなか正体がつかめないのは「なんで??」という感じですが、
フタを開けてみると結構意外だったりします。
山岳の映像はかなりキレイで、アクション映画としても「渋い」作品なので、渋いアクションが好きな人は意外な拾いモノになるかも。
音楽は、ジョン・ウィリアムス。
70年代アクションによくあるジャズの味付けが施してあります。
テーマ・メロは哀愁を帯びた、70年代ウィリアムスを象徴するメロで、「大地震」をもっとジャジーにした感じです。
ピアノやフリューゲル・ホルンで奏でるメロが覚えやすく素晴らしい。
「スター・ウォーズ」以前の70年代ウィリアムズもなかなか捨てがたいものがあります。
劇伴も、訓練シーンでの弦楽によるスコアや山岳シーンでのスケール感のあるオケによる演奏等、ヴァラエティに富んでいます。
ジョン・ウィリアムス・フィルム・ワークスというコンピレーション盤CDにもこのサントラから1曲目のメイン・タイトルが収録されていますが、
イントロが劇伴っぽいトラックで、あまり聞きやすくありません。
メイン・メロが入ってきていい感じになってきたと思ったらすぐ終わるし・・・「テーマ」とか別の曲入れればよかったのになと思います。
サントラ盤CDは、15年前に日本でMCAのサントラCDシリーズの1枚として発売されたことがありますが、
現在では廃盤で高値がついています。
・・・と、ここまでが過去記事。
そして遂に米Intradaレーベルから2枚組CDが発売になりました。
今回は初めてフィルム音源のフルスコアが収録されたほか、従来盤もリマスターされて収録されています。
待ってて良かった。