LOIS&CLARK:THE NEW ADVENTURE OF SUPERMAN
監督:フィリップ・スグリッシア、アラン・J・レヴィ、マイケル・W・ワトキンス他
音楽:ジェイ・グラスカ
主演:ディーン・ケイン、テリー・ハッチャー、レーン・スミス、ジャスティン・ワーリン、エディ・ジョーンズ
1993年~1997年 アメリカ

 

 

 

これまで何度となく映画化、TVシリーズ化されてきたアメコミ・ヒーロー「スーパーマン」シリーズの90年代版です。
大まかなストーリーはみなさんご存じのとおりですが、本シリーズはスーパーマン(クラーク)とロイス・レインの恋愛模様に
かなりの比重が置かれていたのが新鮮でした。
スーパーマンシリーズ初の「日系俳優が演じるスーパーマン」として話題になったとおり、
主演のディーン・ケインは、ちょっと日系の血が入っているそうです。
日本での初放送はWOWOWでした。
その後2003年にテレビ東京で放送されましたが、民放が3局しかなくテレビ東京系はほとんどオンエアされない島根では観ることができませんでした。
アメリカでは、4年間という長きに渡り放送されたようで、全87エピソードもあるようです。
最近知ったのですが、クラークの上司を演じたレーン・スミスは3年前に病気で亡くなってるそうです。

 

 

 

音楽は、ジェイ・グラスカ。
この人はもともと映画音楽の作曲家ではなく、AOR系のミュージシャンで、
ソング・ライターとして他のミュージシャンに曲を提供したり、70年代にはソロ・アルバムを出したりし
てた人です。
この人は、凝ったコード進行やシンコペーションを使った一筋縄ではいかない曲を書く人という印象が
あります。
80年代に入り、セッション・ミュージシャンの集まりで結成した「マクサス」というバンドに参加していま
す。
このバンド、TOTOよりもAOR寄りのメロウなロックをやるいいバンドだったのですが、アルバム1枚で
消滅してしまってます。
このバンドの参加メンバーは、マイケル・ランドウ、ニール・スチューベンハウス、ロビー・ブキャナン
等々、今思うと超豪華だっただけに残念でした。
さて、肝心の本作のスコアですが、テーマ曲が素晴らしい。
ジョン・ウィリアムス版スーパーマンのテーマの雰囲気を上手く出しながら、
全く新しい躍動感あふれるワクワクするようなテーマ曲を書いています。
初放映時にWOWOWで観て、この「カッコいい」テーマにはヤラれました。
劇伴は、この人らしいライトなフュージョンタッチの曲とオケを使った本格的スコアがバランスよく配置
されており、TVのいろんなシーンのハイライト的な選曲にもなっています。
ただ、テーマ曲のインパクトが強烈すぎて劇伴はちょっと大人しめに聴こえます。
しばら<スコアは発売されませんでしたが、後に米Sonic lmageレーベルからフル・スコア盤が発売さ
れました。
このレーベルは、元タンジェリン・ドリームのクリス・フランケが手がけた「バビロン5」のサントラ等を発売していたと思います。
アルバムのラストに、テーマのエクステンド・バージョンが収録されていますが、ちょっと不満が残りま
す。
TVサイズの短いテーマの後に、ゆったりとしたシャッフル・ビートのアーバンなフュージョン・サウンドが
フェードインしてきて、その唐突な展開にギョッとします。
個人的にはフルオケでそのまま最後まで演奏して欲しかったなあ(T_T)

 

Lois & Clark: The New Adventures Of Superman (1993-97 Television Series)/Original TV Soundtrack
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