BOBBY DEERFIELD
監督:シドニー・ポラック
音楽:デイヴ・グルーシン
主演:アル・パチーノ、マルト・ケラー、アニー・デュプレー、ウォルター・マッギン、ロモロ・ヴァリ
1977年アメリカ映画

 

 

 

シドニー・ポラック監督がヨーロッパ・ロケとヨーロッパのスタッフを組んで撮った大人のラヴ・ストー
リー。
F1レーサーと白血病の女性との出会いと悲しい別れを描いています。
アル・パチーノが演じる役の中では、かなり地味な部類に入ります。
昔、ビデオで観た覚えがあるのですが、昔のレンタルビデオ特有のじめっとした陰気な画質のせいもあって、 冒頭からなんだか地味な感じで始まったような記憶があります。
ほんとはアンリ・ドカエのカメラワークがすごく綺麗なハズなんですが・・・・これ、DVDにならないかなあ。
話の展開に大きな起伏がある作品ではないので、観る人によっては退屈な印象を受けるかもしれません。
しかしそこがまた大人の雰囲気があっていいような気がします。
ラストもすごく印象的な余韻を残す終わり方をします。

 

 

 

音楽は、シドニー・ポラック監督とは長年のつきあいとなるデイヴ・グルーシン。
グルーシンは、ポラック監督作品を数多く手がけており、思いつくところでも「コンドル」を始め、
「ザ・ヤクザ」「出逢い」「スクープ悪意の不在」「トッツィー」「ハバナ」「ザ・ファーム」「ランダム・ハーツ」等を担当しています。
本作の目玉はなんといっても、約7分にわたるフュージョンタッチのテーマ曲「Formula 1」でしょう。
4つ打ちのバスドラムがディスコチックな雰囲気を出していて、ノリノリで爽快な曲です。
クラビノーバがバックに入っていますが、まるでギターのカッティングのように使われていて、
メロウなメロディにタイトなキレを与えています。
曲の冒頭に、右へ左へ走り抜けるF1の爆音が収録されていて迫力満点です。
同じメロのヴァリエーションで、しっとり系バラードや、フリューゲル・ホルンをフィーチャーしたインスト等が収録されています。
劇伴はテーマ曲の華やかさに対して、全体的に静かでおとなしい曲調のものが中心です。
フュージョンっぽい劇伴はテーマ曲以外では1曲しかありません。
なお、サントラはLPしか発売されず、CD化されたことがありません。

 

 

なかなかの力作なので是非CD化して欲しいものです。