DEMONI
監督:ランベルト・バーヴァ
音楽:クラウディオ・シモネッティ
主演:ナターシャ・ホーヴェイ、ウルバノ・バルベリーニ、カール・ジニー、フィオーレ・アルジェント、パオロ・コッツオ、ニコレッタ・エルミ
1985年イタリア映画

 

 


平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・



 

ダリオ・アルジェントが製作、脚本等を手がけたマカロニ・アクション・ホラー。
監督はマカロニ・ホラーの重鎮マリオ・バーヴァの息子、ランベルト・バーヴァが担当しています。
試写会の案内状を手にベルリンの劇場にやってきた男女が、密室と化した劇場内で次々にデモンズの犠牲になっていくというお話。
デモンズは、ゾンビとルールがほとんど一緒で、傷つけられた人は自分もデモンズになってしまいます
ゾンビに比べて怖いのは、運動神経が良くなって鋭い爪と牙が生えて凶暴化すること。
劇場で上映される悪魔の降臨を描くホラー映画と現実をシンクロさせようとしたアイデアは面白いのですが、
そんな小細工はどうでもいいという感じで、

デモンズの出現でパニックと化す劇場内の盛り上がりが見所の作品です。
クライマックスの魔王アキロンの復活は、とって付けたような設定で別に無くてもいいような感じがします 笑笑。
セルジオ・ステバレッティによる特殊メイクがグロくて、デモンズに変身する時に、
歯槽膿漏みたいに歯がごっそり抜けて生え替わったりしてかなりエグいです。
ステバレッティおじさん、本編にもカメオ出演して、しっかり犠牲者になってます。
アルジェントの娘、フィオーレも出演していますが、今回も犠牲者役です。
今回はデモンズの体液を全身に浴びてしまう役をさせられてます。
この子、いつもかわいそうな役ばかりです。
「フェノミナ」では、映画の冒頭で体を串剌しにされた挙げ句に首チョンパされてしまいます。



 

 

 

音楽は、元ゴブリンのクラウディオ・シモネッティ。
サントラ盤LPは、メタル系の既成曲とのコンピレーション盤になっていました。
サクソン、アクセプト、プリティ・メイズ、スコーピオンズ、モトリー・クルー、ビリー・アイドル、リック・スプリングフィールド(この2組だけメタルじゃない)といったアーティストのスピード感溢れる曲が収録されてました。
このうちアクセプトとプリティ・メイズは、どっちもイントロに「ギャ~~~!!」って絶叫が入ってて大笑い。
肝心のスコアですが、日本盤LPはスコアが数曲しか入ってませんでしたが、
イタリア盤ではスコアだけの盤が存在するらしいです。

 でも、デモ・トラックや別バージョン等が入って40分弱の内容なので、

熱心なファン向けといったところでしょう。
テーマ曲は、シモネッティ節が全開で、後に彼が一気にテクノ化する前兆みたいな感じのトラックです。
ヒップホップな要素があったり、サンプリング使ったり、当時としてはなかなかご機嫌な曲でした。
途中で挿入されるグリークの「ペール・ギュント~山の魔王の宮殿にて」のフレーズも面白い。
このへんが魔王君臨を暗示しているのでしょうか(^^;)。
全編一人で宅録したようなシンセトラックで構成されています。
この人はデジタル・ビートよりも、やっぱりアナログ・シンセの音が似合うなあと思います。