・・・これまた米VareseからCDが出てるので過去記事でご紹介。
Sharky's Machine
監督:パート・レイノルズ
音楽:スナッフ・ギャレット
主演;パート・レイノルズ、レイチェル・ウオード、ヘンリー・シルヴァ、ヴィットリオ・ガスマン、チャールズ・ダニング、ブライアン・キース
1982年アメリカ映画
同僚のチョンボで麻薬課から風紀課へ左遷させられたタフガイ刑事が、
高級娼婦を張り込むうちに、背後で街を操る悪党の黒幕と殺し屋の存在にたどり着いて・・・というお話。
パート・レイノルズ監督、主演ということで数ある刑事ものの中に埋没する小粒なポリス・アクションを連想しがちですが、
実はアクション映画のエッセンスを知り尽くしたこのおっさんならではのツボを押さえた隠れた傑作です。
主人公をスーパーヒーローじではなく等身大の刑事として描いていたり、
脇役連中の人物像をしっかりと描きこんでいたり、とても丁寧に作り上げた作品に思えます。
遺留品捜査と鑑識活動で殺し屋を割り出していくという一見すごく地味な作業を、
ジャズ・スコアをバックに一気に見せるところがうまい。
このシーンは何故か印象に残りました。
アクション・シーンも快調で、冒頭から犯人追跡シーンでハラハラさせて、一気に観る者の心をつかんでしまいます。
殺し屋役のヘンリー・シルヴア(奥目がメチャ怖い)も強烈な印象を残します。
高級娼婦役を演じるレイチェル・ウォードもイギリス人の気品があってほんとキレイです(*^_^*)
音楽というか音楽監修はスナッフ・ギャレットが担当。
70年代、イーストウッドの「ダーティ・ファイター」シリーズ等の音楽監修を手がけていた人です。
「ダーティーファイター」ではカントリー&ウェスタンのアーティストを集めたサントラが話題になりましたが、
本作では、ジャズ畑の豪華メンバーが大勢参加しています。
サラ・ヴォーン、ジョー・ウィリアムス、マンハッタン・トランスファー、ランディ・クロフォード、
ペギー・リー、ジュリー・ロンドン、
ノークレジットですが、曲によってはチェット・ペイカーやシェリー・マンまで参加しています。
このメンツによるボーカル・ナンバーを中心としたサントラになっています。
特にオープニングに流れるランディ・クロフォードの「Street Life」がお気に入り。
他にドク・セヴェリンセン、フローラ・ブリム、エディ・ハリス等によるインスト・ナンバーが収録されています。
本編では劇伴もあるにはあるのですが、この人が作曲したものなのか、指揮者のアル・カップスが
作った曲なのかよく分かりません。
(このスコアはサントラ盤には未収録)
しかし、ジャズ・ファンにはとてもうれしい贅沢なサントラ盤になっています。
未CDイヒなのが不思議なくらいです。
・・・・今年、「ダーティ・ファイター燃えよ鉄拳」などとともに遂にCD化。
でも、マスタリングなどはしていないような感じです。
増曲もなし。
いかん、いかん、贅沢は言いません。
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