FAREWELL TO THE KING
監督: ジョン・ミリアス
音楽: ベイジル・ポールドゥリス
出演: ニック・ノルティ、ナイジェル・ヘイヴァース、フランク・マクレー、マリウス・ベイヤース、ジョン・ベネット・ペリー
1989年 アメリカ映画

 

 

ちょっと”右”(^_^;)な「男」の映画を撮らせたらピカイチのジョン・ミリアス監督が描く戦争映画の問題作。
太平洋戦争末期、英軍士官がボルネオの原住民に日本軍と戦うための協力を取り付けにいくと、
そこでは「王」と呼ばれる連合軍の脱走兵が村を治めていて・・・・。
迫り来る日本軍と戦うため訓練を積む間に、「王」と英軍士官の間には堅い友情が芽生え、無敵の日本軍部隊との戦いに挑む・・というお話。
「地獄の黙示録」の脚本を手がけたミリアス監督が描く、もう一つの「地獄の黙示録」という感じの作品です。
「王」と呼ばれる男が村人に注ぐ深い愛情が、「黙示録」のカーツ大佐とは対照的です。
戦争映画という体裁を取っていますが、実は「熱い」男の友情を描いた作品です。

 

 

 

 

音楽は、これまた「男」の映画にピッタリな音を書くベイジル・ポールドゥリス。
ミリアス監督とは、「ビッグ・ウェンズデー」、「コナン・ザ・グレート」、「若き勇者たち」に続いてのコンビとなります。
この人は、壮大で男気溢れる曲を書くのがすごく上手いなあといつも感心させられます。
重厚で壮大な中にも時にジョン・バリーを思わせる流麗なストリングスの曲が挿入されます。
ボルネオが舞台ということで、ガムランのゴングのようなエスニックな音が聞けます。

 

 

ゴングの音の残響音を生かした奥行きを感じさせるサウンドが美しい。
テーマ曲は、TVのドキュメンタリー番組のBGMでよく使われるので、お茶の間でもお馴染みだと思います。
サントラ盤はベルギーのPrometheusレーベルから昨年完全盤が発売され、全31曲64分収録のものが入手可能です。