TRAFIC
監督: ジャック・タチ
音楽: シャルル・デュモン
出演: ジャック・タチ、マリア・キンバリー、マルセル・フラバル、オノール・ボステル
1971年 フランス映画
ジャック・タチ監督が自ら主演し田舎のおっさん「ユロ氏」に扮した風刺コメディの佳作。
ユロ氏が自分で設計したキャンピング・カーをモーターショーに出品するためにアムステルダムまで車を運びます。
その道中での出来事を描いたロードムービー仕様になっています。
タチ監督は、67年に大枚叩いて作った映画「プレイタイム」が興業的に失敗していますが、
本作ではいい意味で吹っ切れたのか、ホノボノとしたユルイ展開の中で全編を覆うレトロでモダンな雰囲気がとてもオシャレです。
本作は製作当時、日本では未公開でしたが、95年にオリジナル・タイトルでめでたく劇場公開されています。
音楽はシャルル・デュモン。
ほとんどのスコアがテーマ曲のヴァリエーションとなっています。
フィーチャーされているのが、ハモンド・オルガン。
カスカスの音作りが各楽器毎の音を際だたせる結果になっており、すごくオシャレです。
一時、サバービア系にも注目されました。
おかげで日本盤のLPまで出る始末(^_^;)
Antoinette Giacominiのボーカル、スキャットをフィーチャーしたり、口笛を使ってみたり、
音数が少ないのがかえってオシャレでした。
ロック調のドラムがドコドコとソロをやる曲もありますが、これはイマイチ。
何かプログレのドラムソロみたいで、ちょっとトゥー・マッチでした。
日本でもサントラはSLCからCD化されましたが、現在は廃盤。
現在入手可能なのは、2曲ボーナス入りのフランス盤くらいでしょうか。
全編、かなり和んじゃう音になっています。