THE EVIL DEAD

 

 

監督: サム・ライミ
音楽: ジョセフ・ロデュカ
出演: ブルース・キャンベル、エレン・サンドワイズ、ベッツィ・ベイカー、ハル・デルリッチ、サラ・ヨーク
1983年 アメリカ映画

 

 

サム・ライミの出世作にして、低予算ホラーの大傑作。
まだ無名のライミ監督が、ほとんど自主制作同然の予算と環境の中で撮りあげた作品です。
有名な残酷ゴア・シーンも、特殊メイクというよりストップモーション・アニメを多様していたり、苦労の後がうかがえます。
でも、B級ホラーなのに結構怖かったりします。
初見の人は、本編を見ながら何度も「ドキッ」とすることでしょう。
ビデオが発売された当時はまだレンタル・ビデオがあまり普及しておらず、かなりの高回転で貸し出されてました。
主演のブルース・キャンベルは、今ではかなりコアなファンを持つカルト俳優になりました。
で、なんとこの作品は「バートン・フィンク」の監督、ラリー・コーエンが製作に携わっているとのこと。
ちょっとびっくり。
ストーリーはあまりに有名なのですが、別荘に使うため若い男女が訪れた山小屋で偶然「死者の書」を見つけてしまい・・・、死霊がよみがえって若者を襲うというなんともベタな内容。
でも、この元気な映像は一見の価値ありです。

 

 

 

 

音楽は、サム・ライミとは旧知の仲?のジョセフ・ロデュカ。
あまり有名な作品の無い人ですが、フランス映画「ジェボーダンの獣」なんてのも担当しています。
主にTVムービーの仕事が多い人のようです。
当時は新人だったと思うのですが、新人らしからぬ印象的なスコアを書いています。
明確なメロは無いのですが、バイオリンを掻き毟る音を使って現代音楽風なアプローチをしてみたり、
それぞれの場面を想起させる音作りはなかなかのものです。
(それだけビジュアルが強烈だったということかもしれませんが・・・(;^ ^)
本編同様、ドキッとする部分もありますが、全体を通して怖すぎる音ではありません。
全編を通じてバイオリン、ビオラ等の弦楽器とシンセの音が主体です。
裏返していえば、低予算ってことなのですが・・・。
でも、これはホラー映画のスコアの中では結構いい線いっているのではないでしょうか。
ちなみに日本盤はかのSLCから1993年頃に「死霊のはらわた2」との豪華カップリングでCD化されました。
しかしもう廃盤なのでしょうね。
たまたま、吉祥寺のディスク・ユニオンで、コーナーの片隅に追いやられていたので、
僕が金1200円でお買い上げさせていただきました。
結構いい買い物でした。