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監督:テレンス・ヤング

音楽:ジェリー・ゴールドスミス
主演:ベン・ギャザラ,ローレンス・オリビエ,三船敏郎,ジャクリーン・ビセット,リチャード・ラウンドツリー、デヴィッド・ジャンセン
1981年 アメリカ/韓国映画




・・・平日の過去記事アーカイブシリーズ。

 

 

 

 

 

オールスターキャストによる朝鮮戦争映画・・・

なのですが、完成するまでに5年もかかったそうで、その間に製作費も大幅に超過した上に、アメリカでの興業成績が散々だったことなど、いろんな要素が絡んで結局DVD化もされず、ほとんどオクラ入りする形になった作品。
アメリカ公開版は約2時間にまとめてあったそうですが、韓国では140分も上映時間があって、さらに全長版は3時間ぐらいあったようです。

テレンス・ヤング監督はこの作品の失敗がもとでホサれたとか・・・お気の毒に。

ベン・ギャザラ、ローレンス・オリビエ、ジャクリーン・ビセットに三船敏郎と言ったスターが総出演なのですが、大変残念出来栄え。
ローレンス・オリビエはなんとマッカーサー役。
一応、コーンパイプにサングラスしてるからマッカーサーに見えなくもないけど、
晩年のオリビエ氏にマッカーサー役は合わないと思うんだけどなあ。
本編はyoutubeで検索すると海外のケーブルTVで放送された映像がヒットします。
この動画を見る限りでは、戦車が疾走するオープニングや仁川上陸作戦の映像は迫力があって快調なんですが、ドラマ部分がかなりもたついていて、なかなか先に進まない展開にうんざりします。




音楽は、巨匠ジェリー・ゴールドスミス。
本編の酷さに比べて音楽はとてつもなく素晴らしい。

こんな映画ですが、完全盤CDが米Intradaから2枚組で発売されています。

限定1500枚があっという間にレーベル完売したそうです。
内容は、僕の中では80年代ゴールドスミスの仕事の中でもベスト10に入れてもいいぐらい素晴らしい出来映え。
アリランのメロディを所々に配し、東洋的な雰囲気を醸し出しながら、アクションスコアはかなりシャープでタイト。
シャープな音のパーカッションの使い方がかなり個性的です。
アクションスコアのバックでいろんなパーカスが常にチャカポコ言ってます。
特に2枚目に収録されているコンプリートスコアはマスタリングの関係でしょうか、
1枚目のオリジナルLP音源よりもパーカスの音が際だっています。
むしろうるさいくらい鳴ってます。
マーチ風の曲も勇壮で、全編ゴールドスミス節が炸裂でどれを取っても素晴らしい出来です。

マッカーサーのシーンでは、ゴールドスミスが手掛けた映画「マッカーサー」のモチーフが出るか、と勝手な期待をしたのですが、それは使えなかったようです 笑。

戦争映画スコア・ファンにはマストの1枚でしょう。
完全盤CDはなかなか入手困難かもしれませんが、現在ではダウンロード版が発売されています。

(しかし、ダウンロード版といいつつ結構強気な値段設定なのは何故だろう。)


追記:2020年には、LP音源を追加した3枚組も発売されています。

ダウンロード版は、どうやらこの3枚組と同内容のため高いようです。








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