E.T. THE EXTRA-TERRESTRIAL
監督: スティーヴン・スピルバーグ 
音楽: ジョン・ウィリアムズ 
出演: ディー・ウォーレス、ヘンリー・トーマス、ロバート・マクノートン、ドリュー・バリモア、ピーター・コヨーテ、K・C・マーテル 
1982年 アメリカ映画

 

 

スピルバーグが手がけたSFの名作。
エイリアンを侵略者としてではなく、来訪者として描いているあたり、「未知との遭遇」の延長線上に位置する作品ということが出来るでしょう。
(約20年後の「宇宙戦争」では一転、侵略者としてのエイリアンを描いてます。)
地球の探索に来て、一人だけ取り残されたエイリアンと少年たちとの心の交流を描いた作品です。
まあ、基本的にスピルバーグのお涙頂戴系の作品はどうも苦手です(^_^;)
彼にはアクションに徹して欲しいです。
かの「プライベート・ライアン」も、変なヒューマニズム取っ払って淡々と描いて欲しかったなあ。

 

 

 

とはいえ、音楽の点から言えば本作はとても好きな作品です。
担当したのは、スピルバーグ作品の常連、巨匠ジョン・ウィリアムズ。
非常に良くできた作品で、緩急織り交ぜた作風は見事の一言。
この作品は、これまでに3回アルバム化されています。
公開時発売されたのが、本編に使用されたスコアを再編集して録音し直した6曲入り約40分のスコア盤。
その後、オリジナル音源を使用しシーンの順番に収録された画期的な長尺盤。
さらに、公開20周年記念のリバイバル上映に際して発売されたアニバーサリー盤。
(これは、前回のものにさらに3曲加えた全21曲入り約70分収録の正真正銘の完全盤。)
公開時に発売されたスコア盤が非常に良くできたアルバムで、
劇伴の美味しいとこ取りで作ったせいか、かなり濃い内容になっていて、
アルバム単体でも十分楽しめる作品になっていました。
そのせいか、後に発売されたオリジナル盤の方が幾分冗長な印象を受けてしまいます。
特に出色なのは、かの有名な「Flying Theme」。
「スーパーマン」譲りの流れるようなメロディで浮遊感を表現するあたりはさすがです。
一方オリジナル音源では、このメロディがしっかり出てくるのはエンド・クレジットの一部のみ。
アニバーサリー盤にもボーナス・トラックでこの曲入れておいて欲しかったなあ。