KULL THE CONQUEROR
監督: ジョン・ニコレラ 
音楽: ジョエル・ゴールドスミス 
出演: ケヴィン・ソーボ、ティア・カレル、トーマス・イアン・グリフィス、ロイ・ブロックスミス、ハーヴェイ・ファイアスタイン 
1997年 アメリカ映画

 


R・E・ハワードの小説「キング・カル」シリーズを映画化した作品。
この人、「コナン・ザ・グレート」の原作者と同じ。
てことは、やっぱり同じように古代の世界で王となった剣豪と美しい魔女の戦いを描く、いかにもなストーリー。
上映時間が100分を切るせいか、物語の展開がちょっと強引でお約束の連続。
こんな映画なので、もちろん本邦劇場未公開です。
CSとWOWOWで放送されましたが、ビデオも出てないんだよな、これが。
キャストも全然知らない人ばかり。
まあ、暖かい目で観てあげるべき作品だと思います(^_^;)
なお、偉大なるプロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスの娘ラファエラ・デ・ラウレンティスが製作に携わっています。

 


音楽は、故ジェリー・ゴールドスミスの息子ジョエル・ゴールドスミス。
偉大な父に比べて、息子は正直ぱっとしません。
これまでの作品で印象にあるのは、「ムーン44」というB級SFくらいでしょうか。
親父のフレーズは全く受け継いでいないという感じで、全く作風が違います。
メイン・タイトルは結構「燃え度」が高いですが、親父よりも「コナン・ザ・グレート」のベイジル・ポールドゥリスに似てます。
あまり個性というものは感じられません。
劇伴については、あまりセンス的なものは感じられず、はっきり言ってダサイ曲が散見されます。
その最たるものが「Ship Brawl」という曲、これがまたスゴイ展開をする曲で、普通のオケ・スコアからいきなりハードロックに変身します。
2拍3連のプログレ御用達のデンデデケデ、デンデデケデのリズムでドラムもかなり派手なおかずを入れます。
古代が舞台のヒロイック・ファンタジーにこの曲は無しだろうという感じです。
このように不祥の息子ですが、父への敬意か、父が「猿の惑星」で使用した「Guica」と呼ばれるラテン系の楽器が劇伴で使われています。
あの、「できるかな」のゴン太君の声のような音を出す楽器です。
いつの日か親父のように化けるのを期待します。
(散々腐しておいて、やっぱり大好きなコンポーザーの息子だから、

 

新譜が出たらまた買ってあげようって気になるんだろうなあ(^_^;))