DIE HARD: WITH A VENGEANCE
監督: ジョン・マクティアナン 
音楽: マイケル・ケイメン
出演: ブルース・ウィリス,ジェレミー・アイアンズ,サミュエル・L・ジャクソン,コリーン・キャンプ,グレアム・グリーン,アンソニー・ペックサム・フィリップス
1995年 アメリカ映画

 

 

シリーズ第3作目は再びジョン・マクティアナン監督が登板。
本来は海洋アクションになるはずだったらしいのですが,「沈黙の戦艦」や「スピード2」にネタを先取りされた形でやむを得ず脚本を作り直したという曰くつきの作品。
海洋アクションになっていたら,どんな作品に仕上がっていたのだろうと興味が沸くところです。
というわけで,設定を組み直して出来た作品は,

 

シリーズ中最もダイ・ハードっぽくない作品になってしまいました。
今回は奥さんも電話の声だけの出演です。

今度は舞台がニューヨーク市全体で,地下鉄が爆発したり,タンカーが爆発したり,一見スケールアップしたような感じもしますが,このネタならダイ・ハードでなくても「リーサル・ウェポン」でも良かったかなと思います。
今回もテロリストが出てきますが,ジェレミー・アイアンズが1作目のテロ首謀者ハンス・グルーバーの兄弟という設定になっています。
また,変わったところでは冷酷な女テロリストをシンガーのサム・フィリップスが演じています。

 

 

音楽は,やっぱりマイケル・ケイメン。
3作目はアンダー・スコアは7曲だけ,他は既成のロックやラップ・ナンバーが3曲,クラシック曲が3曲入っています。
このシリーズは全作を通じてクラシックが挿入されていますが,今回はモロソフ,ブラームス,ベートーベンが使われています。(但し,ベートーベンの「第9」については,本編からリジェクトされています。)
劇伴はこれまでのテーマを継承した作風になっていて,安心して聴けますが徹底したアンダー・スコアなので新鮮味はありません。
さらに,テロリスト側のテーマとして使われたトラディショナルの「ジョニーが凱旋する時」は,何故か未収録です。
劇中,かなり効果を上げていたので,なぜ収録されなかったのか不思議でなりません。
あまり印象にも残らない既成曲を入れるくらいなら,スコアを増やせば良かったのにと思います。