DIE HARD
監督: ジョン・マクティアナン 
音楽: マイケル・ケイメン 
出演: ブルース・ウィリス,アラン・リックマン,ボニー・ベデリア,アレクサンダー・ゴドノフ,レジナルド・ヴェルジョンソン,ポール・グリーソン,ウィリアム・アザートン,ハート・ボックナー
1988年 アメリカ映画

 



・・・今夜も過去記事に追記しています。



 

その後のアクション映画の流れを変えた正にエポック・メイキングなアクション作品。
クリスマスの夜にテロリストに占拠されてしまったハイテクビルを舞台に,刑事がたった1人でテロリスト相手に戦いを挑む姿を描いた作品。
ジョン・マクティアナン監督作品は当たりハズレが大きいのですが,これは「大当たり」。
凝った脚本と,リチャード・エドランドによる当時のアクション映画としてはド派手な特殊効果(SFX)が見事でした。

 テロリストを攪乱するために、ハイテクビルのエレベーターの中にプラスチック爆弾を突っ込んで爆発させたり、ロケット・ランチャーで装甲車を撃ったり、火薬の使用量はまるで戦争映画並みです。

ブルース・ウィリスもカッコいい刑事じゃない,そこらのおっさん風なところがまた人間臭くて良かったと思います。




 

 

音楽は一昨年50代の若さで急悼したマイケル・ケイメン。
テーマ・メロディらしいものはたったの「チャ~ララ~ ラ~」だけ(笑)
にも関わらず一度聴いたら「ダイ・ハード」だと分かってしまう仕事は,ドン・デイヴィスの「マトリックス」の方法論に近いものを感じます。
公開時にはサントラは発売されず,長らくアルバム化を切望されていましたが,
数年前に米Vareseレーベルから限定3,000枚ながら正規盤がリリースされました。
(ただ残念なことに現在は入手困難です。)
全76分収録のフル・スコアです。
劇中の挿入曲としてクリスマスムード満点の「ウィンター・ワンダーランド」,「クリスマス・イン・ホリーズ」,「レット・イット・スノウ・・・」の他,「シンギング・イン・ザ・レイン」,ベートーベンの「第9」等が流れていました。
これらの曲はアルバムには未収録ですが,劇伴の中で随所にそのフレーズが顔を出します。
所々でジングルベルの音も入ったりして,ケイメンのユーモアを随所に感じることが出来ます。
特に「シンギング・イン・ザ・レイン」は,劇伴の重要なフレーズとして頻繁に出てきます。
マイナーにアレンジされてサスペンスフルに変身しているので,一聴しただけではなかなかそれと分かりません。
「燃え」度も比較的高く,アルバム後半のバトル・シーンの10分に渡るスコアが聞き物です。
元々のソース音源の音質が悪かったのか,残念ながら音質がちょっと悪いです。
(でも,海賊盤に比べるとかなりいい方だと思います。十分鑑賞に堪えます。)




・・・と、ここまでが過去記事。

その後、このサントラはla-la-landレーベルから3回CD化されています。

一回目が2011年に3500枚限定の2枚組、2回目が2017年の2000枚限定の2枚組、そして、その翌年の2018年には、マニア泣かせの3枚組が限定5000枚で発売されています。