ROLLERCOASTER
監督: ジェームズ・ゴールドストーン 
音楽: ラロ・シフリン 
出演: ジョージ・シーガル,リチャード・ウィドマーク,ヘンリー・フォンダ,ハリー・ガーディノ,スーザン・ストラスバーグ,ティモシー・ボトムズ 
1977年 アメリカ映画


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各地の遊園地に設置してあるジェット・コースターに次々と爆弾をしかける爆弾魔と安全保障協会、FBIとの攻防を描いたサスペンス。
パニック大作として公開されましたが、今観るとTVムービーっぽいスケール感しかありません。
でも、サスペンスとしてはなかなかの出来映えで、ストーリーで観せる作品です。
子供の頃、TVで観たときは結構ハラハラしました。
主演はジョージ・シーガルで、かなり地味ですが,実は後にスターとなる人たちが脇役で結構出てました。
主人公の娘役でヘレン・ハント(若い!),その他にも「ボディ・ダブル」のクレイグ・ウェッソン,「ポリス・アカデミー」のスティーヴ・グッテンバーグ等です。
クライマックスの遊園地シーンでは,なんとアメリカが生んだニッチな未来派ポップ・デュオ「スパークス」が実名で登場して演奏まで披露します。
遊園地のイベントでスパークスが野外ライブをやるという設定で,「ビッグ・ボーイ」等の70年代の迷曲を演奏します。
ラッセル&ロンのメイル兄弟も若さ一杯ではりきって演奏しています(笑)

 

 

 

音楽はラロ・シフリン。
もともとMCAレーベルからサントラが出ていたのですが、ラロ・シフリンが立ち上げた自己のレーベルAlephから収録曲を増やした20曲入り完全盤が発売されています。

1曲目は「モンタージュ」と題してあるとおり、遊園地シーンで流れるBGMのアラカルト的な内容です。

遊園地の行楽客の歓声といったS.Eを織り交ぜながら、いろんな曲がミックスされて出てきます。
まるで遊園地を歩いているような感じがします。
テーマ曲は,メリーゴーランド等で使われるストリート・オルガン風の音から始まって遊園地のBGMを意識した楽しい曲に仕上がっています。
(当然,シフリンのことですから,後半にソウル,ジャズっぽいアレンジが出てきます。)
この回転木馬風のオルガン・メロディは他の曲でもモチーフになっていて、遊園地の雰囲気を上手く表現していました。

アンダースコアは少ないのですが、わりとシリアスで緊迫感のあるスコアで、後の「悪魔の棲む家」に通じるストリングス・アレンジが出てきます。
全体的に楽しくてポップなイメージの曲が多いサントラで、かなり聞きやすい作品です。
そんな中で、3曲目の「ダーティ・ハリー」にも使えそうな気だるいジャジーなトランペット曲がアクセントになっています。



・・・と、ここまでが過去記事。

現在では、この作品もaleph盤と同内容のダウンロード版が発売されています。