THE VIRGIN SUICIDES
監督: ソフィア・コッポラ 
音楽:AIR
出演: キルステン・ダンスト,ハンナ・ホール,ジェームズ・ウッズ,キャスリーン・ターナー,ジョナサン・タッカー,ジョシュ・ハートネット,ダニー・デヴィート,マイケル・パレ,スコット・グレン,ヘイデン・クリステンセン 
1999年 アメリカ映画 

 

美人5人姉妹の映画なのですが,なんとも意味不明な作品です。
感覚で観るべき作品なのでしょうか。
一度観ただけでは全然意味が分かりませんでした。
ストーリーの流れとは全然関係のないシーンが挿入されたり,ちょっとシュールな印象もあります。
でも,映像の美しさは確かに特筆すべきものがあるので,この手の映画が好きな人にはたまらない作品でしょう。
監督は,フランシス・フォード・コッポラの愛娘ソフィア・コッポラ。
これがデビュー作というのですから,かなり大胆ではあります。
「スーサイド」とあるように,町の少年たちを魅了する美人姉妹が最後には自殺してしまいます。
夜中に観たから,余計訳がわからなくなりました(^^;)
キャストだけはものすごい豪華です。
ジェームズ・ウッズにマイケル・パレ,スコット・グレンまで出てきて
キャストだけ観るとサスペンスかアクション映画かと思ってしまいます。
アナキン・スカイウォーカー=ヘイデン・クリステンセンも出てきます。

 

 

音楽は,フランスのエレポップ・ユニット「AIR」
なんでも,監督のソフィア・コッポラのご指名で白羽の矢が当たったそうで,
本編のフル・スコアを担当しています。
スコア盤は,けだるい主題歌から始まります。
かなりダルダルな歌で,「トータス」等のポスト・ロック系の匂いもします。
他の曲もかなりドロ~ンとした曲がほとんどで,たまにテンポのある曲があると,
かつてのフランス産プログレッシヴ・ロックのようなレトロな味わいを見せます。
アトールなんかの曲にこんな感じのがあったような・・・。
ジャーマン・ロックの「CAN」の影響を受けたとおぼしきポスト・ロック・チューンもあります。
全体の印象はけだるくて幻想的でアンハッピーな感じです。
楽しい曲はありません。
でも映像にはかなりマッチしていたので,アンダースコアとしては成功していると思います。
なお,サントラはこのAIR名義のものと歌モノを集めたコンピレーション盤の2種類があります。
コンピレーション盤の方はAIRの曲の他にハート,トッド・ラングレン,10CC,ギルバート・オサリヴァン,ホリーズ,スティクス等々70年代の名曲が納められています。
個人的にはトッド・ラングレンの「ハロー,イッツ・ミー」が入っているだけでノックアウトでした。
AIRの曲も主題歌のヴィブラホン・バージョン等が入っていて,益々ポスト・ロックっぽい音になっています。
実はコンピ盤の方がいいかも。