LOST HIGHWAY
監督: デヴィッド・リンチ 
音楽: アンジェロ・バダラメンティ 
出演: ビル・プルマン、パトリシア・アークエット、バルサザール・ゲティ、ロバート・ブレイク、ロバート・ロジア、ゲイリー・ビュジー、リチャード・プライアー、ジャック・ナンス
1997年 アメリカ映画

 


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「ツイン・ピークス」のデヴィッド・リンチ監督が描く不条理で幻想的な摩訶不思議ワールド。
かなり「難解」な映画です。
ストーリーは、美しい妻と二人で暮らすサックス奏者のもとへ、ある日ビデオ・テープが配達されます。
そこにはなんと妻を殺してバラバラにする自分の姿が映っていて・・・、そのうち、主人公は全くの別人にすり替わって、話はどんどん訳が分からなくなる・・というお話。
まあ、リンチ作品は自己陶酔で作っている感じがする作品が多いので、どう解釈しようと観る側の自由ということでしょうか。
あえて謎解きをしようと思わない方が、気楽に観れていいかもしれません。
そもそも答えなど無いのかも知れません😅
リンチ監督は、「いくら考えてもお前らには分からないだろう」という感じで作ったのではないかと思える節があります。
ただ、脇役陣の人選は見事です。
「グライド・イン・ブルー」等、70年代に活躍したロバート・ブレイクを久々に銀幕に引っ張り出してみたり、ロバート・ロジア、ゲイリー・ビューシー等の個性派を起用しています。

 

 

 

音楽は、リンチ作品の常連アンジェロ・バダラメンティとナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナー。
トレント・レズナーはアルバムのプロデューサーも兼ねていて、NINの最高傑作との呼び声高い「パーフェクト・ドラッグ」をはじめ、
彼の人脈のマリリン・マンソンや、ドイツが生んだインダストリアル系メタルバンド「ラムシュタイン」の曲や、スマッシング・パンプキンズ、デヴィッド・ボウイ等の曲が収録されています。
残りがアンジェロ・バダラメンティのスコアになるのですが、お馴染みの退廃的なジャスという感じの曲や、ちょっと趣向を変えたライトな感じの曲が収録されており、
アルバム全体を通すと、雑多なようでそれなりに統一感のある内容となっています。
リンチ監督の音楽趣味、センスの良さを感じさせるサントラになっています。
インダストリアル系は聴き手を選ぶというデメリットがありますが、個人的にはかなりお気に入りのサントラです。
アルバム全体を覆うイメージは、ジャケにもあるように「夜」のハイウェイという感じです。
映像は世間で言われるほど傑作だとは思いませんが、サントラについては自分の中では傑作の部類に入ると思います。

 




・・・と、ここまでが過去記事。

現在では、CDと同内容のダウンロード版が発売されています。