LIFEFORCE
監督: トビー・フーパー 
音楽: ヘンリー・マンシーニ 
出演: スティーヴ・レイルズバック、マチルダ・メイ、ピーター・ファース、フランク・フィンレイ、パトリック・スチュワート、マイケル・ゴサード
1985年 イギリス映画

 

 

ハレー彗星の大接近に合わせて謎の宇宙船が発見される。
その中にいた人間の形をした生命体を地球に持ち帰ったところ、実はそれは人間の精気を吸い取る宇宙の吸血鬼だったというお話。
伝説のホラー「悪魔のいけにえ」を撮ったトビー・フーパーが監督したSFパニック大作。
トビー・フーパーと言えば、デビュー作があまりに鮮烈すぎて、以後の作品がパッとしない人ですが、
その中でも最もお金がかかって、大がかりな作品。
SFXにも相当お金をかけていて、クライマックスのロンドン大パニックのシーンはかなり迫力があります。
(作品のクオリティでは、「ポルターガイスト」に軍配が上がりますが・・)
他の作風と比べるとまるで他人が撮ったかのようです。
この後、フーパーは「スペース・インベイダー」「スポンティニアス・コンパッション」等のSFを撮りますが、
ヒットせず、その後は「悪魔のいけにえ2」等、細々とホラーをとり続けてます。
最新作の「ツールボックス・マーダー」を見ましたが、取り立てて見るべきものは無く、残念です。
女バンパイアを演じるマチルダ・メイが終始全裸で熱演します。
「ボカシ」が入るほどですので、お茶の間での鑑賞にはちょっと勇気がいります(^^;)

 

 

 

音楽はまさかのヘンリー・マンシーニ。
60~70年代にオシャレなサントラを数多く輩出していた頃とは、まるで別人のような音作りです。
ロンドン交響楽団を使って、この上なくパワフルなシンフォニック・スコアを提供しています。
テーマ曲はとにかく「燃え」ます。文句なしにカッコいい。
劇中のトラックもとにかく鳴りまくり、壮大なクライマックスまで引っ張ります。
オシャレ系のマンシーニに慣れ親しんできた人からは、非難囂々だったと聞いていますが、
個人的には手放しで喜びたい作品。
まあ、本人さんは50年代から60年代初頭にかけては、ホラーのスコアも書いているので、
そのバックグラウンドは十分にあったと思われいます。

 

 

マンシーニ晩期の傑作だと思ってます。