SETTE UOMINI D'ORO
監督: マルコ・ヴィカリオ i
音楽: アルマンド・トロヴァヨーリ
出演: フィリップ・ルロワ、ロッサナ・ポデスタ、ガストーネ・モスキン、ガブリエル・ティンティ、ホセ・スアレス
1965年 イタリア映画
2匹目のドジョウ狙いの多いイタリア映画界において、完全オリジナル・ネタのクライム・アクションで大ヒット作といえばこの映画くらいなのではないでしょうか。
金塊強奪モノの映画としても、ハリウッドの諸作に引けを取らない素晴らしいエンターテイメントに仕上がっています。
二転三転する展開も観る者を飽きさせず、今でも全く古さを感じさせません。
続編も製作され、全部で4作目まで作られました。
音楽も含めて「オシャレ」ということで、渋谷系といわれる人たちの注目を集めたことでも有名です。
セクシーな衣装のヒロイン、ロッサナ・ポデスタは、やっぱり「峰不二子」のモデルなんでしょうか。
音楽は、アルマンド・トロヴァヨーリ。
テーマ曲は、コーラスによるスキャットが印象的なジャズスコアで、一度聴いたら忘れることができません。
この小粋な音楽の映画への貢献度は計り知れないものがあります。
日本のフリッパーズ・ギターというバンドが、イントロの部分をパロッって使用し、注目されました。
(これをカバーだと思っている人がいますが、単なるオマージュで、メロディは全く別物です。)
かつて、「渋谷系」とか「サバービア」と言われる人たちがいて、
この人たちが「古くて新しい」と感じたら、映画も見たことないのにガンガンCDが売れてしまう現象がありました。
本作も、その恩恵にあずかって奇跡のCD化を果たしました。
たしかWAVEあたりが4作全部CDにしたと思います。
このうち、1作目と2作目はセブン・シーズ(伊CAMレーベル)が版権を持ってたからキングからも出てました。
ただ、ライナーの大半を映画と全然関係ない人に担当させるのはいかがなものかと・・・・・。
「渋谷系」をターゲットにした販売戦略だとは思いますが、柳生すみまろ氏等の解説がちょっとしかないというのは、サントラ・ファンとしては淋しいものがあります。
「誰も知らない昔のオシャレな音楽見~つけた」的なノリで、聴かれるのもなあ・・・・。
まあ、理由はどうあれ、このような傑作スコアが国内でCDになったことは喜ばしいことです。
今も日本盤あるのかなあ。
サントラを知らない人にも喜んで聴いてもらえる程の音楽ですので、これは一聴の価値ありです。