ORCA
監督: マイケル・アンダーソン 
音楽: エンニオ・モリコーネ 
出演: リチャード・ハリス、シャーロット・ランプリング、ウィル・サンプソン、ボー・デレク、キーナン・ウィン、ロバート・キャラダイン
1977年 アメリカ/イタリア映画

 



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・



 

 

世間では、パチモン王国イタリアで製作された「ジョーズ」の亜流という評価もありますが、
個人的には好きな作品です。

パニック映画に思われがちですが、実は家族を殺されたシャチの人間に対する復讐劇です。
オルカとリチャード・ハリスは、モビー・ディックとエイハブ船長の関係になんとなく似てると感じました。

捕らえられ、船上で逆さづりにされた挙げ句、子供を流産してしまうシャチの雌のシーンがショッキングでした。
伴侶と子供を殺されたシャチの「オルカ」の復讐がここから始まります。

子供の頃、「ワイルド・ギース」ですっかりファンになってしまった故リチャード・ハリスが主演してます。
最近の映画ファンにはハリー・ポッターの校長先生といえば分かりやすいでしょうか。

 





 

音楽は、イタリアの巨匠エンニオ・モリコーネ。
テーマが愛と復讐なので、「ジョーズ」とは音楽の雰囲気も全然違います。

モリコーネが得意とする静かで美しいメロディが心を打ちます。
これがシャチが戯れる海のシーンのバックに流れて、効果抜群でした。

このテーマ曲は、数あるモリコーネ作品の中でも屈指の出来だと思うのですが、
何故かモリコーネ作品を集めたオムニバス盤には収録されないことが多いです。

これと「エスピオナージ」は70年代の傑作だと思うけどなあ。

公開当時、サントラLPは日本でしか発売されず、海外ではフランス盤のシングルが存在するだけだったようです。

しかも、日本盤は東宝レコード(通称:Tamレーベル)からの発売だったので、東宝レコードの倒産とともに早くから廃盤になってしまい、

僕が物心ついた頃には、手に入らなくなってました。

その後、イタリアでTAMレーベルの音源によると思われるCDが発売され、さらに2017年にフランスのMusic Boxレーベルから限定盤でCDが発売されました。

フランス盤の方は、イタリア盤と同じマスターを使用し、たった500枚限定というのが残念でなりませんが、日本盤LPのラストに収録されていた主題歌"My Love, We Are One"が初収録されています。

歌っているのはキャロル・コナー。

ただ、音がなあ・・・・。

この主題歌、音がモノラルでブート並み。

どこから持ってきた音源なのかなあ。

謎です(^-^;



・・・と、ここまでが過去記事。

いまだダウンロード版は発売されませんが、イタリア盤の中古の方は比較的入手しやすいようです。