BATMAN BEGINS
監督:クリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー&ジェームズ・ニュートン・ハワード
主演:クリスチャン・ベイル、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン、渡辺謙
2005年 アメリカ映画

 

「メメント」で衝撃デビューしたクリストファー・ノーラン監督が描くバットマン誕生に秘められた過去。
シリーズ第5作になりますが、だんだんとコミカルな方向へ進んでいったシリーズがここにきてシリアスな劇画調になりました。

 

個人的には「メメント」がかなりお気に入りだったので、クリストファー・ノーランがこの作品のオファーを受けたと聞いて正直不安でした。

しかし、結果はノーランのダークなカラーが良い方に作用して「大人の」作品になってました。

まあ、何よりイギリスの映画人がたくさん出ていて、それだけである種の気品を感じさせます。
特に、僕はマイケル・ケインが出る映画はどんな駄作だろうと、いい映画と評価してしまう癖があります(笑)。

しかし、渡辺謙の扱いはかわいそうだったなあ。あんまり出番が少なくて・・・。

本作に出てくるバット・モービルはカッコ悪いという声が聞かれますが、
リアリティを追求するとあのような無骨な形になるのではないでしょうか。
だって、あくまでモービルですから。
僕は素晴らしいデザインだと思いました。
カッコいいスーパーカーをイメージするのは、やはり「漫画的」だと思います。

 

音楽は、ハンス・ジマーとジェームズ・ニュートン・ハワード。
はじめ、「この組み合わせは如何に!?」と思いましたが、
実際にディスクを聴いてみるとサスペンス描写をハワードが、アクションをジマーが担当したのかなという印象を受けました。

 

全体的に暗めのトーンで、一部で鳴らすところはそれなりに鳴らしていますが、「宇宙戦争」と同様、サントラ単独で楽しむには少しキツイかも。

最近の流行りなのでしょうか。明確なテーマが本作にもありません。
映像と併せて聞いて初めて良さが分かるタイプのサントラです。

例によってハンス・ジマーが運営するMV関係者のクラウス・バテルトとS・ジャブロンスキー(「スチームボーイ」が素晴らしかった)がサポートしています。

なぜか曲目がすべて英語ではなく(スペイン語?)、しかも単語になっています。
なお、日本盤はライナーノーツも付いていないので、輸入盤の方が安くてお得です。