本当にあった「怖い話」 | Siyohです

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音楽とスピリチュアルに生きる、冨山詩曜という人間のブログです

ある有名雑誌の編集長をしている方に、ご自身の体験談として聞いた話です。ちなみに現在の編集長はもう代替わりしています。

 

学生時代、あるアパートの2階に住んでいた頃、彼は同じ夢を見るようになりました。いつも景色が同じです。ただ違うのは、遥か彼方に見えた男の子が、夢を見るたびに近くに来ていることでした。しかし彼に恐怖感はなく、ついに身近に来た男の子と普通に話を始めました。

 

最初は仲良く話していたのですが、あることがきっかけで男の子が恐ろしい存在に変わりました。ある夢でふと「だって、おまえ死んでるじゃん」と言ってしまったのです。どのようなやり取りでその言葉が出たのか覚えていないけれど、それを言った後に男の子を顔がみるみる恐ろしい顔になり、自分の首を絞めてきたのは覚えているとのことです。

 

夢自体はそれ以降見なくなりましたが、そのときから怪異が起きるようになりました。あるとき彼は、2階の部屋から少しだけ突き出している、ちょっとしたものを置けるだけのベランダスペースに寝ていました。隣の人に、そんなところで寝てたら危ないと言われ、目を覚ましたのですが、どうしてそこで寝ていたのか全く覚えがありません。

 

またあるとき、3人で話をしていた際、彼が立ち上がった時に一人が「ギャッ!」と叫び声をあげました。見ると、その人は顎を外しています。病院に行って顎がハマってから、一体何にそんなに驚いたのかと聞くと、彼が立ち上がった際に、彼の影が逆の方に行くのを見たのです。

 

そういった経験を最近していると友人に話したら、その人は高幡不動に行くことを勧めました。彼はそういったものをあまり信用していませんでしたが、友人が熱心に言い、連れて行くというので、ある日高幡不動まで行きました。

 

早速彼が御札を買おうとしたところ、お坊さんが「あなた、最近変なことがあるでしょう」と声をかけてきました。彼は「いいえ、特に」と言って、お坊さんと関わりあわないようにします。しかし、お坊さんは「ちょっと待ってて。あなたにはそこの御札では効かないから」と言って、奥に引っ込んでしまいました。

 

彼が「まいったな。なんか高い御札を買わされるのかな」と思いながら待っていたところ、お坊さんが戻ってきて御札を渡し、これを部屋の北側に貼りなさいと言ってきました。そして、肝心の値段はというと、なんと、表に出ている御札より安かったのです。

 

親切なお坊さんに感心し、彼は早速その日、部屋に御札を貼りました。

 

その夜です。

 

どこからともなく鈴の音が聞こえてきます。

 

最初は隣の部屋から。次に廊下に行って、次は反対側の隣の部屋へ。

 

一体なんだろうと思いながらいると、その鈴の音は外に行きました。しかし彼の部屋は2階なのです。また、考えてみれば、両隣の学生は夏休みで帰省しているはずです!

 

自分の部屋の周りを移動し続ける鈴の音が怖くなり、彼は電話で友人を呼び出しました。でも、そんなことが起きているなんてことは一切言いません。ただ、一緒に飲もうと友人を誘ったのです。

 

部屋にやってきた友人は、最初は楽しく飲んでいました。しかしだんだんと口数が少なくなります。そして聞いてきました。

 

「おい、○○○。あの鈴の音はなんだ?」

「やっぱり聞こえるか。自分の気のせいじゃなかったんだ」

 

彼が一通り事情を話すと、友人はこの部屋から出ようと言い出しました。とは言え、扉を開けたらいきなり何かがいた、という状況も怖いので、結局はそのまま飲み続けました。

 

鈴の音は止みません。

 

結局朝まで飲んでいたら、夜明けとともに鈴の音はついに止みました。それ以来一切の怪異は起きていません。

 

彼は、あの件は未だに何がどうなっていたのかわからないと言っていました。

 

 

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