森陶岳 なう!
森陶岳先生から電話を頂きました。
「新大窯の窯詰の全容が解かる状態で最期になると思うのでよろしければお出向きください。」との事でした。
お伺いすると、特設レールを大甕(高さ約165cm)がゆっくりと新大窯に向かっていました。森陶岳一門の皆様が手馴れた様子で淡々と窯詰めを行っています。大甕の中には徳利や壷が入っていて、一つの大甕の総重量は300kgを越えます。人力だけでは不可能な作業です。陶岳先生は鬼の形相で腕組みをして眺めていました。
暫らくして、僕の姿に気づき「部屋に入りましょう。」と言って下さいました。「監督はよろしいのですか?」と聞くと、「大丈夫です。弟子たちは自分の事として仕事をしていますから。」とお応えになりました。一門の皆さんの作品も新大窯に窯詰めされています。
かつての古備前の大窯時代にも、このように大勢で力を合わせ役割分担をして作業していたのだろう。そして、その中心には窯組の棟梁が居て、全体を指揮していたんだろうなぁと想いました。