幼児期の子どもには、言葉でのコミュニケーションを多用しない | 家庭を子どものBASEに 佐伯和也公式ブログ

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子どもが思う存分遊ぶ(ゲーム含む)ことで、知的好奇心が育ち、それが勉強にも繋がっていく

子どもがまだ小さい時に、ぜひとも身に付けておきたいのが『非言語コミュニケーション』です。

 

1歳とか、2歳とか、3歳の子と上手くコミュニケーションが取れないとか、親子で衝突を繰り返している時は、親子の間でのコミュニケーションがズレているんです。

 

親⇒言葉で伝えようとする

 

子⇒言葉はまだ上手く喋れない

 

なんです。

 

 

 

50mを12秒で走る相手と、50mを8秒で走ってしまうんです。

 

そんで、

 

「ちょっと!もっと速く走られへんの!?」

 

ってキレてるんです。

 

これが幼児期の親子に起こりがちなコミュニケーションです。

 

 

 

たしかに生まれた当初が50mを15秒で走っているとしたら、ちょっとは速くなっているんです。

 

でも、まだ、とてもじゃないけれど、50mを8秒で走ることなんてできないんです。

 

 

 

自分は、日本語しか喋れないのに、いきなり相手がスワヒリ語でマシンガンのように喋ってくるんです。

 

しかも、どうやらキレてるっぽい。

 

なんか喋っているのは分かるけれども、自分はスワヒリ語なんて分かんないし、なんて伝えてもいいか分からない。

 

これが幼児期の親子のコミュニケーションで起こるんです。

 

 

 

50m走とスワヒリ語は比喩ですけど、幼児期の子どもへの無茶振りがすごいんです、この時期の親子は。

 

そりゃ、分からんで!っていうことを、

 

「この子は、言葉を理解しているんとちゃうかな?」

 

っていう淡い期待を、とても濃厚にしてコミュニケーションを取るんです。

 

 

 

脳科学的には分かっているのかもしれませんが、心理学的に、コミュニケーション的には、ほぼ分かっていませんから!!

 

で、言葉でのコミュニケーションを優先していって、めちゃくちゃ大切な心や、身体の反応を置き去りにしてしまう。

 

まるで、子どもが自分の意志で親に反抗しているような気がしてきてしまう。

 

だから、ブチキレる。

 

 

 

スワヒリ語を理解もできないし、話しもできない相手に、

 

「なんで、私の喋ってるスワヒリ語を理解せぇへんねん!!」

 

ってキレてる。

 

 

 

違うんです。

 

 

 

子ども、分からないんですよ。

 

 

 

それだけ。

 

 

 

親が何を言っているから分からないから、自分もどうしていいか分からない。

 

 

 

混乱しているし、目の前のものは気になるし、もう子どもの心はメイルシュトローム。

 

大荒れどころか、渦巻いてわけわからんことになってる。

 

だから、泣くしかない。

 

 

 

泣くしかないけれど、お母さんはキレてるから、自分の身も守らないといけない。

 

身を守るためには、抵抗するしかない。

 

 

 

 

 

でね。

 

 

 

 

ここで子どもの主張したいことは、

 

「僕の、私の言いたいことを分かってよ!!」

 

じゃないんです。

 

 

 

1歳~3歳くらいは、『自我の芽生え』っていうけれど、自我はあるかもしれないけれど、その自己主張を断固として通したいわけじゃない。

 

軽い気持ちで主張してみたら、親がキレだしたから、それにビビッて固まっているんです。

 

一度抵抗し始めたら、怖いから、ひたすらに抵抗をする。

 

 

 

やばい。

 

怖い。

 

わけわからん。

 

どないしよ。

 

あわわわわわ。

 

 

 

子どもの気持ちはこんな感じ。

 

 

 

幼児期の子どもとの関わり方で、一つ覚えておいてほしいのが、

 

「子どもの気持ちは言語化できない」

 

っていうことです。

 

 

 

言語化している時点で、感情的な子どもに対して、理性的に関わろうとしているんです。

 

子どもの気持ちを理性で理解しようとしている時点で、

 

親⇒理性

 

子ども⇒感情

 

というミスコミュニケーションが発生しているんです。

 

だから、大人は『イヤイヤ期』なんてレッテルを貼って、子どもを何となく疎ましいものというか、めんどくさいものというか、どうしようもないものとして扱っちゃう。

 

 

 

 

 

 

 

大人の方もどうしていいか分からない。

 

でも、コミュニケーションパターンを調節できるのは、大人の方です。

 

だから、

 

親⇒感情

 

子ども⇒感情

 

っていうコミュニケーションパターンでしか、幼児期の子どもとのコミュニケーションは解決しません。

 

 

 

 

親⇒理性

 

子ども⇒理性

 

ってできるのは、子どもがしっかりと言葉を喋れるようになってから、です。

 

それはもっともっと後の話。

 

 

 

僕らは、言葉を知ってるから、コミュニケーションにおいて、すぐに言葉に頼ります。

 

それはいいんですけど、言葉を上手く扱えない相手にまで、言葉を使うことを強要するんなら、そりゃ上手くいきませんし、衝突します。

 

 

 

しかも、コミュニケーションでやり取りされる情報のうち、言葉の意味が占める割合は、7%とか10%って言われています。

 

そんなわずかな情報しかやり取りできないのに、言葉に頼るんです。

 

この割合は、対大人の場合です。

 

 

 

これが対幼児になれば、言葉の意味が占める割合はほぼ0%になるわけですよね。

 

意志疎通は、ほぼ上手くいきません。

 

 

 

「うちの子は、言葉を理解している気がする!」

 

っていうのは間違いで、子どもが見ているのは親の表情や仕草、なんとなくの空気感です。

 

さっきも言いましたが、脳は反応するのかもしれませんが、コミュニケーションの道具として言葉を使いこなすのはまだまだ先の話です。

 

 

 

 

 

子どもが歩けるようになったり、言葉を発することができるようになってきた時に、まずやった方がいいことは、子どもをよく観察することです。

 

表情、仕草、目線、関心。

 

言葉を使わずに、まずは子どもを観察して、子どものコミュニケーションパターンを見抜きます。

 

「コミュニケーションパターンを見抜く」って言っても、そんな大した話じゃないです。

 

 

 

「これをすると、ご機嫌になるな」

 

とか、

 

「これをすると、ご機嫌斜めね」

 

とか、

 

「これは無関心なのか」

 

とか、

 

「これはすごく興味を示すんだなぁ」

 

とかっていうことです。

 

 

 

何をしたら怒って、何をしたら泣いて、何をしたら喜ぶのか。

 

子どもをよく観察しながら、子どもに対する理解を深めていきます。

 

 

 

親は、親だからといって、子どものことがしっかりと理解できているわけじゃないんです。

 

親がもし、「うちの子は、こういう子どもだ」って把握できている場合、残念ながら子どもを見た時の視界が曇ります。

 

子どもが見えなくなります。

 

 

 

僕らが子どもと関わる時に、まずやらないといけないことは、目の前の子どものことを理解することです。

 

生まれた時の子ども。

 

1歳の時の子ども。

 

2歳の時の子ども。

 

3歳の時の子ども。

 

全部違います。

 

全くの別人のようになります。

 

 

 

もちろん、同一人物なので、成長しても一貫していることはあるんですが、

 

「この子は、去年とは違う人間なんだ」

 

くらいに思って観察したり、子どもの理解を再学習していくくらいがちょうどいいんじゃないか、って思っています。

 

それくらい、幼児期の子どもの学習スピードは早いんです。

 

 

 

僕らが子どもに対して見ないといけないのは、手足の向いている先じゃなくて、表情や仕草です。

 

子どもの手や足に注目すると、イライラし始めます。

 

なぜなら、子どもの手や足は、絶えず、親が触れてほしくないものに向いているから、です。

 

子どもの手や足に注目していると、子どもとのコミュニケーションが疎かになって、子どもの行動を阻止することで精一杯になります。

 

 

 

だから、子どもの表情や仕草を見たいんです。

 

幼児期の子どもは、泣いていない時は、たいがい目がキラキラしています。

 

そのキラキラを見たいんです。

 

 

 

 

 

とはいえ。

 

 

 

 

 

物事は進めたいし、スケジュールも進めたい。

 

じゃあ、どうするのか?

 

 

 

さっきも書きましたが、子どもはちょっとした興味を色んなものに示します。

 

そこに親が言葉でコミュニケーションを取ろうとして、上手く取れなくてイライラし始めると、子どもはビビッて頑なに自分の身を守ろうとします。

 

でも、子どもはちょっとした興味なんです。

 

別に、生死を分かつほどの強い関心をこだわりを持っているわけじゃないんです。

 

 

 

だから、子どもとコミュニケーションを取りたい場合は、

 

 

①子どもの様子を観察する

 

②子どもの表情、仕草を見ながら、自分も表情や仕草を合わせる

 

③子どもとコミュニケーションを合わせたまま、さりげなく連れていったり、抱きかかえたりする

 

 

ってな感じです。

 

 

 

時々、熱烈な関心を示す時があるのですが、その時は、上手くいきません。

 

その時は、子どもの関心に寄り添ってあげましょう。

 

親が子どもに寄り添って忘れる関心なら、ちょっとした関心です。

 

 

 

親が子どもに寄り添って、子どもをご機嫌にして、一緒に行く。

 

子どもは親を困らせたいわけじゃないし、よっぽどのことが無い限り、目の前のことよりも親との時間の方が大切です。

 

 

 

とはいえ、何度も書いているように、子どもとコミュニケーションパターンを合わせてあげないと、子どもの方が上手くコミュニケーションが取れない。

 

だから、子どもは抵抗するしか術を持たなくなります。

 

言葉を多用するんじゃなくって、子どもと表情や仕草、感情を合わせてあげるんです。

 

 

 

 

 

「でも、子どもにはたくさん話し掛けてあげた方がいいんじゃあ?」

 

それは計画の進行中や、物事を進めようとしている時じゃなくて、家とかでリラックスしている時でいいんです。

 

リビングで一緒に座っている時や、お風呂に一緒に入っている時、読み聞かせをしている時などなど。

 

子どもが親とお喋りしたいタイミング、子どもが親に構ってほしいタイミングで、たくさん話してあげればいいんです。

 

 

 

子どもはその時々で、求めているコミュニケーションがあるんです。

 

それを読み取って、親の方が対応していくと、子どもとは言葉を超えたレベルで一体感を感じられます。

 

 

 

『読み取る』って言っても、難しい話じゃなくて、

 

体を動かしたりしていなくて、リラックスしている⇒落ち着いたり、話したりする

 

体を動かしたりして、慌ただしい感じ⇒言葉をあまり使わず、仕草や感情を合わせる

 

おおよそこんな感じ。

 

 

 

 

 

もうちょっと詳しく知りたい人は、ぜひ講演会に来てくださいな。

 

実演したり、みんなでワークしてみたりした方が体感できると思うので。

 

 

 

 

★ イベント情報 ★

◆大阪◆

 

①2017年1月18日(水)10:30~12:30@梅田

「幼児期からできる自立のための関わり方 〜イヤイヤ期を気持ちよく乗り切る〜」

 

②2017年1月18日(水)13:30~15:30@梅田

「量子物理学で考える引き寄せの法則 第二弾 ~ゴール設定編~」

 

③2017年1月19日(木)10:30~12:30@梅田

「量子物理学で考える引き寄せの法則 第三弾 ~波動編 ~」

 

④2017年1月19日(木)13:30~15:30@梅田

小学生の間はしっかり『遊びの解放』 〜子どもを勉強好きにするために〜」

 

詳細はこちら(Facebook)

 

 

 

○2017年3月11日(日)13:00~15:00@門真(門真市後援)

「子どもはみんな天才だ!」

第一部:佐伯和也 基調講演「子どもの可能性を広げよう」

第二部:パネルディスカッション「子どもの生きる力」

パネラー

  ・佐伯和也(プロコーチ)

  ・川村早余子(門真市立第7中学校PTA会長)

  ・実島直美(生涯学習センター長)

ファシリテーター

  ・なかたかおり(門真出身のソロアーティスト)

サポート

  ・門真市教育委員会教育センター代表

 

申込はこちら

 

 

 

 

 

◆北海道◆

 

○2017年2月4日(土)10:30~12:30(開場10:00)@十勝プラザ

「子どもを信じるために、親ができる最も大切なひとつのこと」

 

申込はこちら

 

○2017年2月4日(土)14:00~16:00(開場13:30)@十勝プラザ

「量子物理学講座 ~引き寄せの法則とは~」

 

申込はこちら

 

 

 

 

 

◆仙台◆

 

○2017年2月18日(土)10:30~12:30@PARM-CITY131

「子どもが自分から勉強するコミュニケーション 〜子どもの将来に一抹の不安を覚える方へ〜」

 

○2017年2月18日(土)17:00~19:00@PARM-CITY131

「量子物理学的引き寄せ講座 ~波動編~」

 

申込はこちら(両講座共通)