全てのバカゲーはここに集まる…かも。DS「メイドイン俺」 | 忍之閻魔帳

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メイドイン俺
■DS:「メイドイン俺」

ゲームは遊ぶ時代から作る時代へ。

とは言っても、この手のジャンルのパイオニアである「ツクール」シリーズは、
それなりに知識も根気もある一握りの人間しか手を出せず、
一般のユーザーが気軽に作る楽しみを味わうにはまだまだ敷居が高かった。
(GBAで発売された「RPGツクールアドバンス」はかなりの親切設計)


■GBA:「RPGツクールアドバンス」

知識も根気もないくせに、この手のソフトはやたらと手を出している私は、
案の定、まともに作り上げたタイトルは1本もない。
RPGでならばイベントの3つ4つ、サウンドノベル(連続殺人事件モノ)ならば
2人ほど殺されたあたりでギブアップしてしまった。
作りたい気持ちはある、アイディアや展開も頭の中で出来ている。
しかし、知識や技術や気力が追いつかない。
そんな私でも、これは作れる。
それが、今回紹介するDS「メイドイン俺」である。

うごくメモ帳
■DS:「さわるメイドインワリオ」
■DS:「大合奏バンドブラザーズDX」

【紹介記事】文字通り”DX”な続編。DS「大合奏!バンドブラザーズDX」
【関連記事】DS「大合奏!バンドブラザーズDX」で1曲作ってみた、の巻

DS「メイドイン俺」を構成する要素は、「メイドインワリオ」シリーズ+
DS「大合奏!バンドブラザーズDX」+DSiウェア「うごくメモ帳」であろう。
5秒ほどで終了するミニゲームばかりをこれでもかとばかりに集めた
「メイドインワリオ」シリーズを土台に、
SFC「マリオペイント」あたりまで充実させた「うごくメモ帳」と、
簡易版の作曲ツールを搭載し、初心者が投げ出すことなく、
簡単に「作る楽しみ」を得られるよう設計されている。
自作出来ることがウリになってはいるが、最初から90種類のミニゲームが
収録されているので、従来の「メイドイン」シリーズと同じ楽しみ方も出来る。

それでは、ゲームを作る過程を説明してみよう。
ここでは風船をタッチペンで突き、
ぶら下がっている箱を落とすというミニゲームを作っている。

メイドイン俺
■DS:「メイドイン俺」

まずは絵。
風船の飛んでいる空、風船、箱などを描いていく。
風船は、飛んでいる時の状態と、突かれて破裂した時の2種類を用意。
上でも書いたように、絵描き機能はDSiウェアの「うごくメモ帳」を
バージョンアップさせたような作りで、刷毛やスタンプといった
一通りのツールが用意されている。
タッチペンで行き当たりばったりに描くのも「メイドイン」シリーズらしくて
なかなか味があるが、ドットは最大16倍まで拡大出来るので、
その気になれば1ドット単位での緻密な作業も可能だ。

メイドイン俺
■DS:「メイドイン俺」

次に、ゲーム中に流れる音楽を作る。
作曲が苦手な方のために「ファミコン風」など、
ゲームの雰囲気を指定しただけで、後は勝手にアレンジしてくれる
お助けモードも用意されている。
もちろん、何もない状態から作ることも可能。
いずれにせよ、「大合奏!バンドブラザーズDX」ほどの知識は
要求されないのでご安心を。

メイドイン俺
■DS:「メイドイン俺」

絵と音を完成させれば、あとは条件を指定してやるだけ。
風船がどのように画面内を浮遊するかを、「右から左へ」
「蝿のようにウロウロ」(このままの表現ではなかった)という風に指定してやる。
次に、風船にタッチペンが触れた時に、破裂した時の絵柄に変わるように指定。
風船が破裂すると、箱が落下するように指定。
このように様々な条件を指定していき、ゲームが完成する。
この辺は「RPGツクール」をプレイしたことのある方なら容易に想像がつくのではないか。

ゲームに使用するパーツ類は、予め収録されているミニゲームから拝借したり
加工して使用することも出来るので、まずは加工から始めてみるのも良いかも知れない。
気になる保存数は、自作の物・ダウンロードした物を含めて90種類程度らしいが
まだ流動的なのか、正確な数は不明。

同日から配信されるWiiウェア「あそぶメイドイン俺」には
コンストラクション機能は無く、あくまでもプレイのみ。
DS版とは異なるミニゲームが70種類ほど収録されている。
DS版で作ったミニゲームを大画面でプレイしたり、
DS版に入りきらなくなったゲームをWii版で保存したりも可能。

完成したミニゲームは、ワイヤレス通信を使って友達に送ったり、
Wi-Fi通信で任天堂主催のコンテストに応募することが出来る。
注意しておきたいのは、「大合奏!バンドブラザーズDX」と同じく
全てのミニゲームが配信されるわけではなく、
任天堂の審査を通過した優秀作品のみが配信されるという点。
これは、完全なフリーにしてしまうと、著名キャラクターを使用したものや
アダルト・残虐表現の入った物まで配信されてしまうため。
「『デザエモン』でスーパーマリオシューティングを作ってみた」(ニコニコ動画)
のような作品は、いくら菩薩の任天堂でも許すまい。
(どの道ここまでの物は作れんが)

【関連記事】良く言えば本歌取り、悪く言えば…「美味しんぼDSレシピ集」

5秒で終わる「メイドイン」シリーズだからこそ実現した手軽さは、
今まで「ツクール」系を敬遠していた方の入門編として最適。
Wi-Fiで配信されている「大合奏!バンドブラザーズDX」の追加曲は
現在までに4500曲にも及んでいるという。
ある程度音楽的な知識が必要な「バンブラDX」でこの盛り上がりならば、
一発ネタで勝負をかけられる本作は、それを上回る可能性は大いにある。

この方この方あたりが作ってくれんかと密かに期待している私なのであった。

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■PC:「アクションゲームツクール」

「ツクール」シリーズの最新作は、PC「アクションゲームツクール」。
横スクロールアクションからアクションRPGまで、アクション要素のある
様々なタイプのゲームを作ることが出来る。
近日サービス開始予定の「Xbox LIVE コミュニティーゲーム」を経由すれば、
Xbox360でもオリジナルゲームの配信・プレイが可能になる。3月5日発売。

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  タイトル:メイドイン俺
  メーカー:任天堂
   ハード:DS
   発売日:2009年4月29日
    価格:4,800円(税込み)
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