紙と鉛筆では遊べない、ゲームだけのピクロス。DS「立体ピクロス」 | 忍之閻魔帳

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★今回の記事の携帯向けはこちら。


■DS:「立体ピクロス」

一部のパズル愛好家達がこっそりと遊んでいた「ピクロス」が
メジャーなパズルゲームの仲間入りを果たしたのは、
ゲームボーイ版「マリオのピクロス」によるところが大きい。
数字の並んだマス目を鉛筆で埋めていくという地道な作業が、
ゲーム化されたことで、間違っても消しゴム不要、場所も取らず、
解けた時の快感を増幅させる演出まで追加された。
紙媒体の「ピクロス」と比べてメリットだらけだったゲーム版「ピクロス」は、
今やパズルゲームの売れ筋としてすっかり定着している。


■DS:「ピクロスDS」

【紹介記事】マリオがいない・・・「ピクロスDS」

DSでも多数の「ピクロス」が発売されているが、
最も売れたのが、任天堂から発売された「ピクロスDS」。
累計30万本を突破したロングセラー商品である。

そして、「ピクロスDS」の発売から2年、再びDSで「ピクロス」が登場した。
とは言っても、単純に問題数を増やしただけの続編ではない。
紙と鉛筆では絶対に再現出来ない、ゲームでしか遊べない
全く新しい「ピクロス」として戻って来た。
今回は、説明するのが非常に難しい「立体ピクロス」を頑張って紹介してみる。

DS「立体ピクロス」は、立体の表面に書かれた数字をヒントに
ブロックを壊していき、隠れたカタチを完成させるパズルゲームである。
従来の「ピクロス」のルールを応用したシステムなので、
今回は読者の方々が「ピクロス」の基本ルールを予め知っているという前提で
説明を続けさせていただく。(ピクロスの基本ルールをご存知ない方はこちらで

「立体ピクロス」の大きな特徴は、塗ってはいけない場所を塗ってもミスにはならないが、
削ってはいけない場所を削るとミスになる、ということである。
「ピクロス」の場合、×印をどこに入れようが、塗る場所さえ間違わなければ
ミスにはならなかったのだが、「立体ピクロス」の場合は
「立体からキャラクターを彫り出す」のが目的のため
間違った場所を削ってしまうとミスになる。
これまでの「ピクロス」で言うところの、×印の決め方が重要なポイントとなるのだ。
文章で長々と書いても訳がわからないと思うので、図で説明してみよう。


■DS:「立体ピクロス」

このような形の立体があるとする。
正面と上部に数字が書かれているのがお分かりであろうか。
まず、上部にある「6」に注目。
これは、数字の書かれたブロックの列に6箇所色を塗る場所がある、という意味。
「6」の書かれたブロックはちょうど縦6列なので、この場合は全て色が入ることになる。


■DS:「立体ピクロス」

次に、正面に書かれた「2」に注目。
これも「6」と同様に、数字の書かれた列に2箇所色を塗るという意味。
ラッキーなことに、今回も書かれている数字と奥行きが同じ数なので
そのまま塗ってしまって構わない。
同じ面に「2」が12個あるので、これらも一気に塗ってしまおう。


■DS:「立体ピクロス」

残りの数字は「0」「1」「4」の3種類。
「0」は、その列には塗る場所はないという意味なのであっさり確定。
「4」も、その列に4箇所塗る場所がある、という意味なのだが、
上で既に「2」が縦に4列決まっているので、ここも既に確定している。
最後の「1」も、「6」で1マスずつ使用しているので確定。
よって、残りのマスは全て削ってもOKということになる。


■DS:「立体ピクロス」

黒い部分を全て削れば、この問題はクリア。
確か「携帯電話」ではなかったかと思うのだが、記憶曖昧。
クリア後は、彫り出したキャラクターがアニメーションする
「ピクロスDS」に似たご褒美が用意されている。

問題は簡単なものから激難のものまで全350問ほどが予定されており、
Wi-Fi通信を使えば新しい問題を200問以上ダウンロードすることも出来る(予定)。
また、「ピクロスDS」にも用意されていた
自分だけのオリジナルパズルを作成出来るエディットモードも搭載、
出来上がった問題はワイヤレス通信を使って友人に送ることも可能。

惜しいのは、操作性にいくつかの難点があること。
「塗る」と「削る」のボタン配置は慣れを要するし、
立体を回転させる方向にも縛りが多過ぎてやり辛い。
巨大な立体の中を覗き込む際の操作方法もやや不親切。
これまでのような平面ではないので、おそらく作り手も相当あれこれ考えて
この操作方法に落ち着いたのだろうとは思うのだが、それでもまだ不親切。
パズルゲームは問題のレベルで苦労させるべきであって、
それ以外の部分はなるべくストレスレスであることが理想だと私は思う。

私の説明が下手なせいで余計に難しく感じた方もいるかも知れないが、
基本は「ピクロス」の応用なので、「ピクロス」をプレイしたことのある方なら
実際に触っていただければすぐ理解出来るはず。
「キャラクターを彫り出す」という作業は、
「恐竜発掘」などのおもちゃにも似た感覚でなかなか楽しいので
「ピクロスならもう飽きた」という方も、是非一度遊んでみて欲しい。

*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。

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  タイトル:立体ピクロス
  メーカー:任天堂
   ハード:DS
   発売日:2009年3月12日
    価格:3,800円(税込み)
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