Wii「DISASTER DAY OF CRISIS / ディザスター デイ オブ クライシス」 | 忍之閻魔帳

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■Wii:「ディザスター デイ オブ クライシス」

今回は、この手のジャンルは不得手な印象のある任天堂が
Wiiで発売する新作「DISASTER DAY OF CRISIS」(以下「ディザスター」)を紹介しよう。

元レスキュー隊員のレイが任務を離れて1年が過ぎようとしていた。
同僚のスティーヴを救出中の事故で失って以来、現場から遠ざかっていたのだ。
そんなレイのもとに、ある事件の知らせが入る。
特殊部隊所属の経歴を持つテロリスト集団が核を強奪したらしい。
しかも、人質としてさらわれたのは、スティーブの妹リサ。
レイは、スティーブより預かっていた形見を彼女に渡すため救出に向かう決意をするが…。
開発は、PS2「ゼノサーガ」DS「ソーマブリンガー」などを手掛けるモノリスソフト。


ゲームの映像表現が向上してから良く聞かれるようになったフレーズに、
「映画の主人公になったような気分でプレイ出来る」というのがある。
緻密な計算の上に作り上げられた箱庭世界では
実写と見紛うハイクオリティな映像が展開し、
プレーヤーはその空間で自由に行動することが出来る。
しかし、いわゆるゲーム初心者層が手を出すには
なかなかハードルの高いジャンルであることも事実で
映画の主人公気分に浸ることが出来るのは、腕の立つゲーマー層に限定されて来た。
今回、任天堂(モノリスソフト)が「ディザスター」で目指したのは、

「誰でも簡単に、映画の主人公になったような気分でプレイ出来る」

ではないかと思われる。


■Wii:「宝島Z バルバロスの秘宝」
■DS:「アナザーコード 2つの記憶」

【紹介記事】この楽しさ、スーパーヒトシ君級。Wii「宝島Z バルバロスの秘宝」
【紹介記事】DSの2画面を真面目に考えた「アナザーコード」

導入部分をプレイしてみての印象は、「宝島Z」とはまた違った形で
Wiiリモコンを有効活用したアクションゲーム、といったところ。
ゲームと体感アトラクションの中間のような楽しさを持っている。
求められる操作は多いが、チュートリアルが丁寧なため迷うことはなく
アクションの難易度も(導入部分なので当たり前ではあるが)さほど高くない。
Wiiリモコン(+ヌンチャク)を従来型のゲームで活かすためのアイディアが随所に見られ、
初めてDS「アナザーコード」をプレイした時の感覚を思い出した。

「ディザスター」のアクションは「走る」「ジャンプ」といった基本の動作から
「深呼吸」「隠れる」「銃撃戦」「車の運転」まで非常に多彩だが、
操作方法が理に適っているので覚え易く、下手っぴゲーマーを自認する私ですら、
一度の説明ですんなりプレイすることが出来た。
場面によって「プリンス・オブ・ペルシャ」になったり、
「バイオハザード」になったり、「エキサイトトラック」になったりと、
様々なジャンルを「つまみ食い」している感覚はなかなか楽しい。


■PS2:「廉価版・絶体絶命都市」
■PS2:「廉価版・絶体絶命都市2 凍てついた記憶たち」

ストーリーや演出は、映画好きに向けて説明するならば、
「ツイスター」(竜巻)「デイ・アフター・トゥモロー」(氷河期)
「ダンテズ・ピーク」(火山の噴火)などのパニック映画と
「ザ・シューター」「ボーン・アイデンティティ」などの
アクション映画をミックスしたような感じ、
ゲーム好きに向けて説明するならば、PS2で発売された
「絶対絶命都市」あたりを思い浮かべていただけると分かり易いか。
グラフィックもWii用ソフトとしてはレベルが高く、
洪水のシーンはかなりのど迫力であった。

3Dアクションを簡単に楽しませるという狙いについては
ある程度成功している「ディザスター」だが、残る問題はこのタイトルと絵柄である。
「なんだ洋ゲーか」「また難しそうだ」というオーラが出まくっており
このままでは初心者に手を出してもらうのは至難の業ではないか。
今後のプロモーション展開をよほど考えない限り
さほど話題にならずひっそり…という可能性も否定出来ない。
そこで、洋ゲーアレルギーを薄め、一般の映画好きに訴求するための
アイディアを私なりにいくつか挙げてみたい。

・YouTubeなどを使ってプレイ動画を早期から大量に公開する。
・せめてサブタイトルだけでも日本語にする。
・洋画のDVDのように、字幕と日本語吹き替えの2パターンを用意する。
 レイの声は小山力也(「24」のジャック・バウアー役)が望ましい。
・洋画のDVDのように、初回のみ特典ディスク付きの2枚組仕様にする。
・テレビCMは、ゲーム画面+おすぎのナレーションという映画のCM風にする。

以上、実現不可能なネタばかり振ってみた。

*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


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  タイトル:DISASTER DAY OF CRISIS
  メーカー:任天堂
   発売日:2008年7月3日
    価格:6,800円(税込み)
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