2007年08月02日発売■Wii:「FOREVER BLUE / フォーエバーブルー」
2009年09月17日発売■Wii:「FOREVER BLUE / フォーエバーブルー 海の呼び声」
記事タイトルは矢野顕子の楽曲からパクった。
発表になった時には既に発売1ヶ月前を切っているという
唐突なデビューを果たしたのが、「FOREVER BLUE」である。
タイトルからピンと来た方も多いと思うが
PS2で発売された「EVER BLUE」「EVER BLUE2」の
流れを汲む作品で、開発も同じアリカが手掛けている。
システムその他については、
メーカー以上に詳しいのではないかというほど
詳しい紹介記事をRistretto殿が書いておられるので
そちらを紹介しておこう。
【必読】一足早い夏休み リビング発、深海行き。前編/後編(Rambling Man)
Ristretto殿の記事が完璧過ぎて
私の書けそうな事はほとんど残っていないので、
ここは少し目先を変えて、海中散策を題材にした作品の歴史を
ジジィ目線から書いてみる。
私は「エラ呼吸してるのでは」と言われるほど
水中が好きなので、海中散策が可能なゲームは
昔からけっこうな数を遊んで来た。
ファミコンやスーパーファミコンの時代には
ハード的な制約で実現不可能であったこの手のジャンルは
PS時代の幕開けと共に様々なメーカーから相次いで発売され、
嬉しい悲鳴をあげた覚えがある。
いくつか代表的な作品を挙げてみよう。
2008年09月25日発売■PS3:「AQUANAUT'S HOLIDAY 隠された記録」
1999年07月01日発売■PS:「アクアノートの休日2
1998年07月09日発売■PS:「b.l.u.e Legend of water」
1998年09月10日発売■PS:「ドルフィンズドリーム」
細かな部分に違いはあれど、いずれも海中散策をウリにした作品。
(「DEPTH」は少々毛色が違うので敢えて外した)
ゲームっぽさで言えば
「b.l.u.e.」→「ドルフィン」→「アクアノート」で、
「アクアノートの休日2」の「それだけでうれしい度」は
私の中で未だにこの手の作品の最高峰である。
「b.l.u.e.」と「アクアノートの休日2」は
幸運なことに公式サイトがまだ残っていたので紹介しておこう。
「EVER BLUE」でこの手のジャンルに初めて触れた方は
PS時代にもこの手の作品が存在していたことに驚くはずだ。
ちなみに、「アクアノートの休日」の最新作がPS3でも発売予定。
2002年08月08日発売■PS2:「EVER BLUE 2 / エバーブルー 2」
2002年08月08日発売■PS2:「廉価版 EVER BLUE / エバーブルー」
そして、PS2で登場したのが「EVER BLUE」。
上記作品をよほど良く研究したのか、
海中散策ゲーの良いトコ取りのようなシステムを採用。
PS2のグラフィックパワーを活かして
海中の様子もぐっとリアルになった。
「1」は廉価版も含めて2.7万本、「2」は1.5万本と
お世辞にもヒットとは言えないが、購入者の評価はすこぶる高い。
2007年08月02日発売■Wii:「FOREVER BLUE / フォーエバーブルー」
2009年09月17日発売■Wii:「FOREVER BLUE / フォーエバーブルー 海の呼び声」
今回、Wiiで発売される「FOREVER BLUE」は
「EVER BLUE」のタイトルを受け継いでいながら
「アクアノートの休日」寄りにシフトしているように感じた。
エアーの減り方が遅い等、細かな部分で「縛り」が減っているのも
本作の主目的があくまでも
「Wiiリモコンで触れる、海の世界」
であるからに他ならない。
海域の制覇や図鑑のコンプリートは
あくまでも「おまけ」なのだ。
海中で出会う魚たちを眺める。それだけでうれしい。
懐いた魚たちが自分の後を付いてくる。それだけでうれしい。
甲板に珍客がやって来た。それだけでうれしい。
水面から顔を出し、周囲の景色を眺める。それだけでうれしい。
エンヤやケルティック・ウーマンと同系列のアーティストで
フジテレビ系ドラマ「白い巨塔」でも美しい歌声を披露していた
ヘイリーの楽曲がゲーム中に流れれば、
そこはもう、まるで環境ビデオである。
●ヘイリー(Hayley Westenra)公式サイト
●白い巨塔・CD紹介ページ(ヘイリーの試聴あり)
私がもうひとつ気に入ったのは、
Wiiリモコンを「何かに見立てる」ことをせず
あくまでも「リモコン」として使用している点。
ポインタで移動先を指示し、決定はAボタン。
魚を撫でるのはリモコンを軽く振るだけ。
海中散策の大半の操作は、たったこれだけで事足りてしまう。
これこそまさに「リモコンを扱える人なら遊べる」作品であろう。
Wi-Fi通信を使えば、遠く離れた友人と一緒に潜ることが出来たり、
SDメモリに落とし込んだ自前の楽曲を
ゲーム中に使用することが出来たりと、
Wiiの機能もしっかり使いこなしている。
任天堂ブランドから発売されることで
これまでより多くの方の目に留まる機会が増えるのは
シリーズファンとしては嬉しいのだが、正直な事を言えば、
元々PS2で発売されていたシリーズであるし、
グラフィックの進化が臨場感のアップに直結するジャンルなので
PS3で遊びたかったという気持ちも。。。
(Wiiのグラフィックに問題があるというわけではない、むしろ凄い)
アリカは、PS3に某シューティングゲームを移植しようと
SCEに企画書を持ち込んだところ、
「PS3クオリティではない」との理由で却下された過去があり、
この一件が無ければ、本作が「EVER BLUE 3」として
PS3で発売されていた可能性も、あるいはあったのかも知れない。
クーラーのきいた部屋で、お気に入りのBGMを流しながら
Wiiリモコン片手に海中散策。
今年の海は、準備運動も水中ゴーグルも要らない。
*当BLOGでの新作紹介は、
1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
3:発売までに内容変更の可能性もあること。
を予めお断りしておく。
簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。
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タイトル:フォーエバーブルー/FOREVER BLUE
メーカー:任天堂
発売日:2007年8月2日
価格:5800円(税込み)
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