■DS:「数陣タイセン」
「脳トレ」の大ヒットにより雨後の筍のごとく氾濫している
知育ゲームブームに一石を投じる渋い作品が登場した。
今回紹介する「数陣タイセン」は、
完全オリジナル新作でありながら既に定番ソフトの風格さえ漂う
対局型のパズルゲームである。
「漢字+カタカナ」という作品名からピンと来た方も多いと思うが、
DS「直感ヒトフデ」、GBA「通勤ヒトフデ」、DS「瞬間パズループ」など、
任天堂から発売されるパズルゲームと言えば
今やお馴染みとなったミッチェルが開発を手掛けている。
新規タイトルなので簡単にシステムから説明しておこう。
「数陣タイセン」の基本は、将棋盤のような盤上に
1~5までの数字が書かれた札を交互に置いていき、
最終的に得点の多い者が勝ちというシンプルなもの。
←色札 ←虹札
札には、プレーヤー自身のみが繋げることが出来る色札と、
対局に参加している全員が繋げることの出来る虹札の2種類がある。
パッケージ写真には虹札は登場しておらず、1P側を示す青色札と
2P側を示す赤色札のみが表示されているが、
最大4人まで同時対戦が可能なので、4P対戦の場合はあと2色の色札と
虹札を合わせた5色の札が盤上を賑わせることになる。
全ての札には「接合部」と呼ばれる「足」が生えている。
上に載せた色札と虹札には上下左右の全てに足が生えているが、
いつも全てに生えているわけではなく
上下のみだったり、右のみだけだったりとバラバラで、
この足の位置が、戦略的に札を繋げる上での重要な鍵となる。
数字と足を上手く組み合わせて出来上がる役は以下の4種類。
【数列】
・数字の順番にそった繋げ方で、最もベーシックなもの。
上の場合、「2」の上と右、「1」の右にさらに繋げることが出来る。
【同数】
・同じ数字を繋げたもの。
この場合、一番上の「5」の上と、
一番下の「5」の左にさらに繋げることが出来る。
【包囲】
・足を上手く繋げて一周させる技。
この場合、左側以外なら上下右のどこにでも繋げることが出来る。
【完全】
・1方向にしか伸びていない2枚の札の足が向き合って
もうそれ以上どこにも繋げることが出来ない状態。
この4種類の役を狙いつつ、交互に盤上を埋めていく。
札の数字を書き換えてしまう「数変の筆」や
出来上がった役の得点を倍増させる「運気倍増」といった
特殊アイテムも登場するが、最初のうちはアイテム関係は無視して
数字のやり取りのみに集中した方がルールを把握しやすい。
(そもそも序盤はアイテムが出て来なかったような気もするが記憶曖昧)
ジジィパズルゲーマー向けに一言で印象を説明するなら
「五目並べ」以上、「石道」未満の難しさ
といったところ。
「石道」を知らないと話にならんか。
ゲームボーイ版やディスクシステム版でやり込んだジジィから
「おぉ、アレか」という声が出たと信じて話を進める。
「石道」は、一度ルールを把握してしまえば底なしにハマる
思考型のパズルゲームだったのだが、いかんせん難解過ぎて
面白さを発見する前に投げてしまう人も多かった。
「数陣タイセン」にはそこまでの難解さはなく、
適当に流してのプレイにも、先読みをしつつ高得点を狙うプレイにも、
どちらにも対応出来る懐の深さを持っている。
将棋や囲碁に似ているようで、役を作り上げた時の爽快感は
パズルゲームの連鎖にも通じる気持ち良さがあり、
チュートリアルもかねた「物語モード」や
詰め将棋、詰め碁に近い「お題モード」とモードも充実。
相性がぴったり来た方なら手放せない1本になりそうだ。
1カートリッジでの4人対戦はもちろん、Wi-Fiにも対応。
唯一の難点は画面・演出共に地味過ぎることぐらいだが、
将棋や囲碁を嗜む世代をターゲットにするならこれで正解という気も。
腰を据えてじっくり遊びたい大人のゲーマーに。
*当BLOGでの新作紹介は、
1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
3:発売までに内容変更の可能性もあること。
を予めお断りしておく。
簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
タイトル:数陣タイセン
メーカー:任天堂
発売日:2007年6月7日
価格:3800円(税込み)
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