値崩れ番付 2006年末 | 忍之閻魔帳

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ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

1ヶ月に100本以上もの新作ソフトが密集すれば、
当然何本かが淘汰される。
1年で最もマーケットが膨れ上がる年末商戦には、
鉄板と言われる大作や、安定していると思われた人気シリーズが
思わぬ不振に陥る「死のルーレット」が存在するのだ。
今年、不運を掴みそうな気配漂う作品を
2004年末以来の番付方式で並べてみた。
なお、あくまでも12月26日時点での相場であって、
年末年始の消化状況等では好転する可能性も残っていることをお断りしておく。
また、対象作品は10月下旬以降発売になった物のみで、
それ以前の物は含まれていない。

●値崩れ番付 2004年末

【横綱】
ニンテンドーDS「テイルズ オブ ザ テンペスト」
(バンダイナムコ 部屋)




■DS:「テイルズ オブ ザ テンペスト ファンブック+フキフキ巾着付き」

価格:2,016円
OFF:3,024円(60%OFF)


度重なる延期によりユーザーのモチベーションが低下している中、
発売後に巻き起こった不評の嵐がトドメを刺して瞬く間にワゴン行き。
Amazonでは未だにフキフキ巾着まで付いて来る。
その後のシリーズ展開までもが危ぶまれたが
PS2で発売された「デスティニー」のリメイクは人気健在で
バンダイナムコとしても一安心か。

【大関】
ニンテンドーDS「マジック大全」
(任天堂 部屋)


個人的には「こういうのもアリだな」と感じた作品なのだが、
「どこが面白いのか」をユーザーにアピールすることが
非常に困難な作品であったことが最大の敗因か。
現在、1000円台前半で推移しているので
ショップによってはシンプルシリーズ並の価格でも入手可能。
年末年始に披露したい相手がいるならお勧めだ。

●あなたの「何で?」が私の快感「マジック大全」

【関脇】
ニンテンドーDS「流星のロックマン ペガサス・ドラゴン・レオ」
(カプコン 部屋)


発売間もない新作ながら、既に2000円台に下落しているので関脇に。
店頭価格も3000円を切るショップが出始めている。
「クリスマス商戦を狙って早めに見切ったが、それでも動きは悪かった」
というショップ関係者の声もあり、
正月期間を過ぎればもう一段階下がる可能性も。

【小結】
ニンテンドーDS「チョコボと魔法の絵本」
(スクウェア・エニックス 部屋)


こちらも新作ながら急降下中。
スクウェア・エニックスに「ドラゴンクエスト」と
「ファイナルファンタジー」がある限り、さほど売れないと分かっていても
「受注が集まってしまう」ソフトは生まれ続けるのであろうか。
購入者の評価はかなり高く、絶賛に近い声も良く聞くので
私も購入してみた。が、「シレン」中につきまだ封印中。

ちなみに、私が購入するきっかけになったレビューは
読者登録もしていただいている「飛鳥の遊戯草子」様の以下の記事。

●本当はカードバトルがアツイ!「チョコボと魔法の絵本」

>何と言っても、
>【簡単なルールで誰にでも分かりやすく、かつ幅広い戦略性を持っている!】
>このことが最大の魅力ではないでしょうか? 
>カードの読み合い次第では、初心者が上級者を一気に倒すこともでき、
>つねに油断はできません。
>しかし残念なことに、ゲームのデキとは裏腹に販売本数はかなり厳しい様子。
>私の勝手な予想なんですが、本作は
>「カードゲームって前面に出すとターゲットが狭くなるからなぁ……
>ミニゲーム集って形でライトなイメージにしよう」
>といった意図が見え隠れするのですが、いかがでしょうか? 

この部分を読んで、高橋名人を起用していながら
完全にブロック崩しがメインであった
「Bugってハニー」を思い出したことは言う間でもない。

【幕内】
ニンテンドーDS「オシャレ魔女 ラブandベリー」
(セガ 部屋)


大ヒットを記録している「ラブandベリー」はこの位置。
充分売れてはいるのだが、
関係者の期待がそれを遥かに上回っていたため
供給過剰になってしまった不運なパターンだ。
かく言う私も、年内にもミリオン達成可能と思っていたので意外であった。
現在までの売り上げは約75万本。
大幅な値崩れではないので、このまま逃げ切れるかどうかといったところ。

【十両】
プレイステーション2「聖剣伝説4」
(スクウェア・エニックス 部屋)




■PS2:「聖剣伝説4 オリジナルMAXIシングル付き」

価格:4,284円(税込み)
OFF:2,856円(40%OFF)


21日発売の最新作。
先週末の時点で早くも4000円を切る値段をつけたショップもあり、
Amazonでも既に40%OFFに突入している。
ナンバリングを冠していながら
外伝かと思うほどゲーム性が変わってしまった点に
拒絶反応を起こすユーザーも多く、口コミによる巻き返しも望み薄。

【幕下・二段目】
プレイステーション3「GENJI 神威奏乱」
(SCE 部屋)

【幕下・三段目】
プレイステーション3「機動戦士ガンダム ターゲット イン サイト」
(バンダイナムコ 部屋)


Amazonでの特価は早々と売り切れ、現在は価格も戻っているが、
流通相場は若干安めのまま。
キラータイトルと目されていた「ガンダム」が余るのは分かるが、
受注段階から苦戦していた「GENJI」までこの状況とは・・・

【序二段】
プレイステーション2「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」
(バンダイナムコ 部屋)


現在Amazonでも大特価中。
相場はAmazonほど下がっていないので、
現時点ではAmazonが最安値ではないかと思われる。
単独記事で紹介してしまったことは今年最大の失敗であった。
誠に申し訳ない。

【序の口】
プレイステーション2「サモンナイト4」
(バンプレスト 部屋)
Wii「たまごっちのピカピカだいとーりょー!」
(バンダイナムコ 部屋)


値崩れというほどではないものの、
軽くダブつき気味なのがこの2タイトル。
年末年始で消化が進めば上手く捌けそうなレベルだが・・・

2004年版では、当時圧倒的なシェアでトップを走っていた
PS2のソフトが多数ランクインしているように、
今年は年間を通して市場を席巻し続けたDSタイトルが多くなっている。
対象期間外のためここには挙げなかったが、
「スターフォックス」「ロックマンゼクス」「超操縦メカMG」など、
他にも多数のDSタイトルがワゴンを賑わせている。
「常識力トレーニング」の時にも少し書いたと思うが、
現在のDSは何でもかんでも受注が集まり過ぎなのだ。
足らない足らないと言われた「常識力」も
発売から2ヶ月が経過した12月中旬の時点でようやく70万本を突破。
このペースならリピートでも充分対応出来たはずで、
結果オーライとはいえ、一歩間違えば「常識力」も
「ラブandベリー」と同じ轍を踏んでいた可能性はある。
現在のような「DSだから3割増」という丼発注を改めない限り、
ワゴン入りは増え続け、やがて「待ち」の空気が蔓延する。
そうならないためにも、ショップ関係者は慎重な発注を心掛けたい。