ゲームファン納得の傑作「サイレントヒル」11月22日にDVD化決定、他 | 忍之閻魔帳

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ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

▼ゲームファン納得の傑作「サイレントヒル」11月22日にDVD化決定。



■DVD:「サイレントヒル アルティメット・ボックス」

■DVD:「サイレントヒル」

以前当BLOGで紹介した「サイレントヒル」が早くもDVD化されることとなった。
通常版と同時発売される「アルティメットボックス」は、
本編ディスクの他、メイキング映像、日本版だけに収録される
コナミのスタッフによる映画とゲームの比較検証、
さらに、同内容のブルーレイディスクも同梱した豪華4枚組仕様となっている。
ブルーレイディスクの同時収録はPS3を購入予定の方にとっては
かなり魅力的なカップリングになるのではないか。
映像の凝り様が凄まじい作品なので、
可能な限り良い環境で隅々までチェックして欲しい。

●原作ファンが安堵する貴重な成功例(過去ログ)

▼「嫌われ松子の一生」11月7日DVD発売決定。



■DVD:「嫌われ松子の一生 愛蔵版」

■DVD:「嫌われ松子の一生 通常版」

こちらも劇場公開中に紹介した作品。
「下妻物語」からさらに進化したパワフルな演出が素晴らしい。
階段を昇っていくラストシーンには、川尻松子という人物への
中島監督の過剰なまでの愛が詰め込まれている。
ミュージカル部分のチープさだけが惜しいが、
原作ファンもそうでない方も一度は観ておいて欲しい作品だ。

●川尻松子の葬儀委員長・中島哲也が彩る(過去ログ)

▼日本一何も起きない映画「かもめ食堂」9月27日発売



■DVD:「かもめ食堂」


これは、8月が終了した時点での私の2006年度No.1邦画。
小林聡美、もたいまさこ、片桐はいりの3人の女優が
フィンランドで暮らす様子を撮ったドキュメンタリー、ではなく
何かに行き詰まり、何かを抱えつつ日本を出た女性の姿を描いた作品。
監督の荻上直子は、はっきり言ってまだまだ未熟な部分も多く、
原作に引きずられ過ぎて歯の浮いた台詞を吐かせたりもするのだが、
大地にどっしり根を張った3人の女優達が、
浮ついた台詞にリアリティを与えている。
事件ひとつ起こるわけでもなく、覚えていることといえば
コーヒーを美味くする「コピ・ルワック」という呪文と、
豚身昼斗念(こんな感じだったと思う)というデタラメな当て字と、
おにぎりやシナモンロールがやたらと美味そうだった、というだけである。
しかし、それでも何度でも繰り返し観たくなる不思議な魅力を持っている。
最先端の映像と長大なボリュームを追い求めるゲーム業界に
DSが旋風を巻き起こしたように、
映画界にも「かもめ食堂」のような作品は絶対に必要なのだ。
華やかさとエンターテイメント性を追求した
「THE 有頂天ホテル」が亭主(三谷幸喜)の作品で
生活感そのものを表現しようとした「かもめ食堂」で
主演を張る女房(小林聡美)。どちらも天才だ。

▼「Vフォー・ヴェンデッタ」9月8日発売



■DVD:「Vフォー・ヴェンデッタ 特別版」

■DVD:「Vフォー・ヴェンデッタ」

「マトリックス」シリーズに辟易された方々でも
観ておくべきウォシャウスキー兄弟の最新作。
映像トリックに惑わされない1本筋の通った脚本で、
緻密な設定の原作から堅苦しくなり過ぎない程度に
エッセンスを抽出することに成功している。
政治色の強さから一部では難解な作品と思われているようだが、
Vの伝えようとしているメッセージは、
「人間を動かすのは、常に人間である」というシンプルなものだ。
ほとんどのシーンがヒロイン役のナタリー・ポートマンと
主人公Vを演じるヒューゴ・ウィーヴィングの二人芝居で
成り立っているところに、二人の底力を感じる。
特に、無表情な仮面の下に隠された静かな情熱を
微妙な口調の変化と最小限の動きだけで表現する
ヒューゴの演技は素晴らしい。
ビルの屋上で華麗にタクトを振ったかと思えば
エプロン姿でパンケーキを焼くVは
独自の美学を持ったおちゃめ ヒーローとして
アメコミ系映画の中でも屈指の名キャラクターになったと思う。
Vの大群の中に私も入りたかった。



■Book:「V フォー・ヴェンデッタ」


アラン・ムーアの原作。
映画だけでは言葉足らずな部分を補完するならこれで。