PSPを壁に叩きつけたくなる面白さ。PSP「極魔界村/極魔界村 改」 | 忍之閻魔帳

忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

極魔界村 改
■PSP:「極魔界村 改」
■PSP:「極魔界村」

「誰にでも・・・はできないが、新しい魔界村」

がやってくる。
寡作故、同一ハードが現役の内に
新作が出ないという理由が大きいのだろうが、
コンシューマーにおける「魔界村」シリーズは、
ファミコンの初代を皮切りに、
メガドライブとPCエンジンSGで発売された「大魔界村」、
スーパーファミコンで発売された「超魔界村」と、
新作が発売されるごとに投入ハードが変わっている。

シリーズファンには有名なレッドアリーマーを主人公にした物や
世界観を受継いでいるプレイステーション2の「マキシモ」など、
外伝的な内容の作品はいくつかリリースされているが、
正式な続編としては「超魔界村」以来、実に14年振りの新作である。

「極魔界村」は、初期の「ロックマン」シリーズや「戦場の狼」、
初代「魔界村」から「超魔界村」までの3作全てを手掛けるなど、
「カプコンらしいアクション」の礎を築いたと言っても過言ではない
藤原徳郎氏が制作に関わった完全新作である。
「バイオハザード」のプロデュースを最後にカプコンを退社した
藤原氏はウーピーキャンプを設立、
PSで「オレっ!トンバ」「トンバ!ザ・ワイルドアドベンチャー」をリリース。
その後もいくつかのソフトをリリースしているが、
今作で久々に古巣のカプコンから新作を発表することとなった。

昨年の東京ゲームショウ2005で既にプレイアブル出展されていた
「極魔界村」が発売までに1年弱もかかってしまったのも、
完全主義で知られる藤原氏が
チューニングにとことんこだわった結果であろう。
PSP本体を手にし、アーサーをほんの少し動かしただけで
「あぁ、あの魔界村そのままだ」と分かる懐かしさに嬉しくなった。
感触の変わらなさ加減は
「ニュー・スーパーマリオブラザーズ」以上ではないかと思う。
「メトロイド」→「スーパーメトロイド」の進化に近い、と言えば
お分かりいただけるであろうか。

相変わらず愚鈍なアーサーのジャンプ・・・
相変わらずいやらしい敵の配置と動き・・・
相変わらず正確な操作を要求するステージ構成・・・
相変わらず覚えなければ1ステージすら手こずる難易度の高さ・・・
相変わらずダメージで露になるトランクス姿・・・

全てがコレ「魔界村」なのである。
当然、腹立たしさも「魔界村」なわけで、
ファミコン、スーパーファミコン当時に
コントローラーを投げつけたくなる衝動に駆られたのと同じように、
借り物の本体であることも忘れて
PSP本体を壁に叩き付けたい衝動に駆られてしまった。
「魔界村」ファンならお分かりいただけるとは思うが、
もちろん、これは褒め言葉である。

投入ハードがPSPであるという点は、
セールス的には不安が残るが、相性としてはかなり良いと思う。
操作が難しい「鉄拳」や、頻繁な上に長いロードの「ダビスタP」を
わざわざPSPで遊ぶメリットはあまり感じられないが、
「極魔界村」は絶妙にPSPとマッチしている。

あくまでも覚えゲーであり、ストイックなプレイが要求されるため、
「モンスターハンター・ポータブル」を遊んでいる
中学生あたりに喜ばれるかどうかは分からないが、
20代半ばから30代後半あたりのPSPユーザーで
かつて「魔界村」に果敢にチャレンジした記憶のある
ジジィゲーマーは買っておいて損はない。
私ももちろん購入予定だ。

2007年8月2日「極魔界村」を丸ごと収録し、
新たな追加要素を搭載した「極魔界村・改」が発売。
価格は2990円。

*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


【関連商品】



■PSP:「カプコン クラシックス コレクション」


PS2で発売されている「カプコンコレクション」に
「ザ・キング・オブ・ドラゴンズ」「ナイツ・オブ・ザ・ラウンド」
「アルティメット・エコロジー」の3本を加えた全19タイトル収録の
コレクションソフト。
「魔界村」「大魔界村」「超魔界村」の3タイトルも収録されている。
9月7日発売予定。
これと「極魔界村」があれば、PSPでシリーズコンプリートが可能だ。



■PS2:「カプコン クラシックス コレクション」


こちらはPS2版。
PSP版より3タイトル少ないが、
据え置き機で「魔界村」シリーズ3作をプレイしたいならコレ。



■GBA:「ファミコンミニ 魔界村」


ファミコンミニシリーズで復刻された初代「魔界村」。
ファミコンミニのブームに後押しされ、
累計8万本まで数字を伸ばした。



■PS2:「魔界英雄記マキシモ マシンモンスターの野望」


「魔界村」の世界観を使った3Dアクション。
オリジナリティという点では難物だが、意外と遊べるアクションゲーム。
セールスが大苦戦したのは、世界観にまるで合っていない
松下進のキャラクターのせいだと私は思っている。
Amazonでは新品ですら数百円~、
中古なら数十円~というまさに投げ売り状態だが、
値段分以上は充分楽しめるはずだ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:極魔界村
  メーカー:カプコン
   発売日:2006年8月3日
   ハード:PSP
    価格:5229円(税込み)
 公式サイト:http://www.capcom.co.jp/gokumakaimura/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★