基本に忠実なB級ホラー「蝋人形の館」 | 忍之閻魔帳

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蝋人形の館 特別版


「仄暗い水の底から」のハリウッド・リメイク版である
「ダークウォーター」のDVD化も決定したようだが、
私的にはこちらをお勧めしてみたい。
上映館数も上映期間もかなり短めだったので
あまり認知度は高くないかも知れないが、
「蝋人形の館」は、最近観たホラー映画の中でも
かなりお気に入りの作品なのだ。

「蝋人形の館」を気に入った最大の理由は、
「どこか安っぽい」「無意味にセクシー」「何故か笑える」など、
「13日の金曜日」の頃から受継がれてきた
ホラー映画のツボをきっちり押さえていることである。

まず、主演が「24」のキム役でもお馴染みのエリシャ・カスバート。
もうこの時点で無意味にセクシーだというのに、
ダメ押しのように共演にパリス・ヒルトンが名を連ねている。
このパリスがエリシャに輪をかけて無駄にセクシーな上に
強烈な安っぽさも醸し出しており、
「蝋人形の館」の「B級ホラーっぽさ」を倍増させている。
今年のラジー賞(ラズベリー賞)の
助演女優賞候補にノミネートされたのも納得だ。
(ワースト作品賞候補にもノミネートされている)

ストーリーは、「蝋人形の館」というタイトルから分かる通り、
館の中の蝋人形に秘密が・・・という定番中の定番なのだが、
登場人物の設定等は驚くほど真面目に作られている。
過去のホラー映画に対するオマージュを至る所にあしらったりと、
ホラー映画ファンが「恐さ」以外に何を求めているのか
よく分かった上で作られているのもニクい。
ホラー好きで未見の方は是非ご覧いただきたい。

ちなみに、「キャビン・フィーバー」という映画も、
得体の知れない恐さと古めかしい作りが上手くハマった
なかなかの出来なので、興味のある方はこちらも是非。
ただし、人を選ぶ度合いは「蝋人形の館」以上なので
まずはレンタルでお試しを。

【関連ニュース】

■M・ベイのプロデュースで「13金」新作を製作へ(all cinema)

>ニューラインは、「13日の金曜日」シリーズ最新作を、
>リメイク版「テキサス・チェーンソー」「悪魔の棲む家」を手掛けた
>マイケル・ベイのプロデュースで製作することを正式に発表した模様。
>今年10月13日の金曜日に合わせて全米公開される。

「テキサス・チェーンソー」はリメイクとしては
なかなか上手く仕上がっていたので期待大。
「13金」自体、今やどういう風に仕上がっても
「シャレ」として受け止めてもらえる土壌が出来上がっているので
「悪魔のいけにえ」よりは作り易いのではないか。