バランス調整がミッチェル最大の課題「瞬間パズループ」 | 忍之閻魔帳

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任天堂
瞬感パズループ

「直感ヒトフデ」をDS購入の決め手にした私としては、
やはりこれも取り上げておきたい。
今回紹介する「瞬間パズループ」は、
同じく任天堂から発売された「直感ヒトフデ」
「通勤ヒトフデ」を手掛けたミッチェル開発の新作パズルゲームである。
知名度はあまり高くないかも知れないが
「パズループ」自体の歴史はけっこう古く、
1998年にアーケード版、2000年にPS版とGB版、
2001年にアーケード版「2」がカプコンよりリリースされている。
「瞬間パズループ」は、5年振りの新作というわけだ。

「パズループ」を全く知らない方向けに
簡単にシステムを説明しておこう。
うずまき状に敷かれたレールの上を
様々な色のジュエルストーン(要は玉)が中心に向かって流れてくる。
うずまきの中心には発射台があり、
プレーヤーはこの発射台から外側に向けて玉を撃ち出すのだ。
玉は同じ色が3つ並ぶと消えるので、
うまく狙えば連鎖を仕掛けることも出来る。
例えば「●●●●●●」このような配置の場合、
真ん中の黄色を消せば隙き間が埋まって赤も消える。
●●●●●●●●●●」こうなっている場合は、
真ん中の黄色を消せば2連鎖というわけだ。
玉が中心部のデッドホールに到達してしまうとゲームオーバーとなる。

「瞬間パズループ」も、基本は全く同じだ。
このシステムを使って、
ひたすらジュエルストーンを消し続ける「チャレンジモード」、
チャレンジモードには登場しない仕掛けを施されたステージで
定められた条件をクリアする「クエストモード」、
決められた手数で全消しを狙う、詰め将棋的な「チェックメイトモード」、
通信対戦用の「バーサスモード」など、様々なモードが収録されている。

アーケード版ではボリュームコントローラー
(ブロック崩し等に採用されている回転式のコントローラー)を
採用していたのだが、
PS版はコントローラーでの操作性も悪くなく、
(プアなムービーを除き)移植度も高いため
未だに取り出し易い棚に置いてあるフェイバリットソフトだ。
昨日もプレイした。
そんな「パズループ」好きな私から言わせてもらうと、
今回のDS版は演出は派手になっているものの、もうひとつ爽快感が薄い。
これは偏に玉の「重み」に問題があるような気がする。
アーケード版やPS版がスーパーボールぐらいとするなら、
「瞬間パズループ」の玉はボーリングの玉ぐらいの感覚なのだ。
この重さが意図的なものなのか開発途中の為なのかは不明だが、
個人的にはもう少し軽めにして爽快感を強めて欲しいところだ。

タッチペンを使った操作も悪くないが、
狙い通りに撃てないこともけっこうあった。
これはまぁ、「大人のDSゴルフ」同様、
プレーヤー側の慣れの問題であろうし、
「パズループ」未体験者には気にならないと思う。
ただ、選択肢が多くて困ることはないので、
LRボタンや十字キーを使った操作も可能にして欲しかった。

全体的には充分出来の良いパズルゲームであり、
価格も3800円と抑えめなので私的には「買い」だが、
他機種版の「パズループ」や「ヒトフデ」でも感じた
キツめのバランス取りも健在で、
この点でライトユーザーを遠ざけてしまう気がする。
せめて序盤ぐらいは出現する玉の色数を抑えめにして、
連鎖が成功した時の演出を派手にするなど、
あと少し間口を拡げただけで
ぐっと万人向けの作品になると思うのだが。。。
ミッチェルの最大の課題は、初心者にも優しいバランス調整であろう。

ちなみに、
「通勤ヒトフデ」を持っているユーザーには嬉しいおまけもある。
DSのGBAスロットに「通勤ヒトフデ」をセットして
「瞬間パズループ」をプレイすると、
「通勤ヒトフデ」に新たなステージが追加されるらしい。
ミクロに差し込んでいたのを抜いておかなくては・・・


通勤ヒトフデ


*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:瞬間パズループ
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:任天堂
   発売日:2006年3月2日
    価格:3800円(税込み)
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