プレーヤー次第でいかようにも遊び込める 「ポケモントローゼ」 | 忍之閻魔帳

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ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)

ニンテンドーDS用タイトルとしては
これで2本目の「ポケモン」関連作品にあたるのが
「ポケモントローゼ」である。
GC用「ポケモンコロシアム」「ポケモンXD」を手掛けた
ジニアス・ソノリティが開発を担当している。

画面の見た目から「ZOO KEEPER」のような
ライトユーザー向けのシンプルなパズルゲームを
予想している方も多いのではないかと思うのだが、
これが相当の食わせ物である。
「食わせ物」と言っても、決して悪い意味ではない。
「ポケモン」というキャラクターを使ってはいるが、
土台になるシステムが非常によく練られているのだ。
ピカチュウを使っただけの「ポケモンダッシュ」とは比較にならない、
「ポケモン」に全く興味のないユーザーにでも
ちゃんとハマれるパズルゲームに仕上がっている。

オリジナリティという点で言えば、特に目新しい部分があるわけでもなく、
パズルゲームとしては割と「ベタ」なのだが、
「ならでは」の要素もしっかり組み込まれている上、
過去の作品の良い点も悪い点も見極めた上で
美味しい部分だけを抽出することに成功している。

システムを説明しよう。
画面上から降って来るポケモンキャラクター達を縦か横に4つ以上繋げると
消す(このゲームでは「トローゼ」する、と言うらしい)ことが出来る。
トローゼに成功すると、次からは同じキャラクターを3つ繋げるだけで
トローゼが可能になり、それも成功すると今度は2つでトローゼが可能になる。
条件をどんどん下げることで連鎖が容易になり、
3つのトローゼさえ成功してしまえば後はほとんどフィーバー状態である。
この辺の「脳みそをフル回転させなくてもザザーっと消せる状態」は
「鮫亀」(PSで言うところの「ブレイクスルー」)を思わせる。

キャラクターの移動にはタッチペンを使用する。
左右と下にはいくらでも移動出来るが、
上にも1ブロック分だけ移動させることが出来る。
この「1ブロックだけ上にも移動させることが出来る」という点が
遊び込んでくると重要な意味を持ってくる。
左右はループしているので、
右端のキャラクターをさらに右に移動すれば左端から現れる。
上下に関しては、最下段のキャラクターを下に移動させると
画面上からもう一度降ってくるので、
下段が煮詰まってきても状況を変えることは可能だ。
基本的なキャラクターの移動は「ZOO KEEPER」だが、
左右のループなどは「ヨッシーのクッキー」に近い。

私のプレイした「トローゼモード」(名前が違うかも知れぬ)は、
各面に設定されたポケモンの残り数(上から降ってくる数)を
「0」にすれば良いだけで、全消しをしなくてはならないわけではない。
画面に消しきれなかったポケモンが残っていてもクリアになる。
ただクリアするだけなら割と簡単で、正直少し物足らないのだが、
クリアボーナスが20,000点だとすると、
画面に残ったポケモンが1匹なら10,000点、
3匹なら2,000点、5匹以上なら0点というように、
残り数が「0」になった時点で画面上に残っているポケモンの数が
少なければ少ないほどボーナスが高いというおまけがついている。
連鎖が簡単な分、通常のプレイでいくら消してもスコアは上がりにくいため
クリア時のボーナスはハイスコアを目指す上で重要になってくる。
これがかなりパズルゲーマー魂をそそるのだ。
クリアまでの敷居を下げることで、
ただポケモンを集めたいだけの年少者と
スコアに燃えるパズルゲーマーがそれぞれ違う場所を目標に
プレイ出来るようになっている点は上手い。

次々に登場するポケモンキャラクターの名前をほとんど言えない
私ですら、プレイ中にキャラを見間違うことがほとんどなかったのも凄い。
「メテオス」で指摘したような視認性の悪さは
直感的なプレイを要求されるパズルゲームにとって致命的なため、
「多数のポケモンを登場させる」ことと「見分けがつき易い」ことの
両立には相当気を遣ったのではないかと思う。
操作性についても、開発中のバージョンとはいえ文句なしであった。
体験版のせいか、早落としが出来なかったのでそれだけは追加して欲しい。

何とでも組み合わせが可能なメタモンの使い方次第では
複数のキャラクターを一気にトローゼすることが出来たり、
ステージ開始前のカウントダウンのうちから
既にキャラクターを移動させられるため、
ステージ開始と同時に怒濤の連鎖を仕掛けることも出来るなど、
遊び込むほどにわかってくる面白さも多い。
腕の立つゲーマー同士の対戦はかなり盛り上がりそうだ。

「ZOO KEEPER」以外のパズルゲームは難し過ぎて…という方も
「メテオス」の2分モードで20万点出したぜ、という方も、
どちらにもお勧め出来るパズルゲームの新定番だと思う。
「パネルでポン」「ヨッシーのクッキー」など、
過去の任天堂系のパズルゲームが好きな方なら是非。

*当BLOGでの新作紹介は、
1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
3:発売までに内容変更の可能性もあること。
を予めお断りしておく。
簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


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 タイトル:ポケモントローゼ
   機種:ニンテンドーDS
 メーカー:ポケモン
  発売日:2005年10月20日
   価格:3800円(税込み)
公式サイト:http://www.pokemon.co.jp/game/ds/trose.html
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