第23回 大人と子どもの交流読書会 課題図書型 内容


3/11(土)第23回課題図書型読書会を16:00~19:00で実施しました。

参加者は4名です。

 

ここから課題図書の内容です。

 

今回は、文芸春秋『羊と鋼の森』(宮下奈都)でした。

 

まずは近況報告。

 

その後、読んだ感想。

 

 

 

 

今回から、始めに好きなキャラクターとその理由を書いてもらいました。

 

書くのは、磁石シートで、ホワイトボードにつけられるようにしました。

 

口と手の両面で語ると飽きないかなと思ったので。

 

また、みなさんの声を拾いながら展開することもできるかなと思ったので。

 

 

 

マッピングはせずにこんな感じで。

 

今回は好きなキャラクターということにしましたが、嫌いなキャラクターでもいいし、複数名を挙げてもらってもいいことにしました。

 

好きなキャラクターは、3名中2名が和音、3名中2名が板鳥で1名が重複で書きました。

 

和音は、芯の強さがあって憧れるという意見。

 

板鳥は、凄さや安心感がある。一流だけを相手にするわけではない。周りに影響を与えられる人という意見。

 

ただ、和音と板鳥は双方ともに、登場がピンポイントすぎてわかりづらいため、そうした点が魅力的に映っている可能性がありました。

 

面白かった意見としては、

 

■秋野が好き。リアル感が唯一あるから。彼が人間の嫌なところを請け負っている。彼が存在することで物語にアクセントが出ている。

 

■外村は客からちょいちょい仕事のキャンセルを受ける。調律の仕事は、相手のホームに行ってする。そこには各家庭のカラーがあるはず。柳や秋野は、その家庭のカラーや雰囲気に合わせた対応をする。しかし、外村は常にどこにいても自分のカラーを維持してしまい、家庭のカラーに合わせることがない。なぜなら、外村は天然だから。キャンセルする家庭はそうした外村の無頓着さがいけ好かないのである。板鳥は別格で、そういうカラー云々の領域を超えている。

 

■外村は美しいものを自分で作るのではなく発見したがっている。そうするといずれピアノの調律から離れて、違うことから美しさを探すようになるのではないか。

 

■秋野の調律はピアニスト側からの視点で行われている。聞くお客さん側の視点はあまり考えられていない。過去のピアニストであった頃にまだまだ引きずられており病んでいる。

 

■板鳥の神髄は、ピアノ自身の個性を引き出せること。それぞれのピアノの体質に合わせた調律ができる。社長が言うようにピアノに愛されすぎているのだ。

 

■「明るく静かに澄んで懐かしい文体。。。」はどこで切って意味を捉えるべきか。分解するのではなく感じるでいいのでは?正反対の性質のものを内部に持ち続けることで偏ってはダメという意味か?

 

 

最後に一人一人この読書会に参加して、学んだこと・知ったことを述べてもらいました。

 

●人によって同じものを読んでもイメージすることは違うんだなあ。

●外村に共感できたが、自分と外村が似たタイプだからじゃないかと指摘を受けてびっくり。

●登場人物の小さなしぐさや行動からも重要な感情を読み取ることができるんだ。

●いろいろな人の価値観があり、それらを自分の価値観の中に取り入れると学びが深まるぞ。