Gin&Lime【小さな偶然】

冷えた氷を水で洗い霜を取り一緒にライムも洗う
その手先を見つめるわたし

グラスを2つ用意しその氷をたっぷり入れグラスを冷やす
グラスを冷やすと炭酸が抜けにくいんだよ
そう以前教えてくれた
水を切ったグラスに半分に切ったライムを軽くしぼる

極少のしぶきがパッと広がる


その様(さま)があの時わたしの心に広がったような感覚と重なる
冷凍庫に入れておいたジンを取り出し彼の好みの量を入れる

これっていつも思うけど
どんなグラスに注いでも同じ味
同じ風味なんだよね不思議・・

そして氷に触れないようトニックウォーターをゆっくりと注ぐ
顎を両腕で支えその姿を見るわたし・・
いつにもまして真剣な表情にうっとりとする

マドラーで2,3回ステアすると出来上がり
ちょっとドヤ顔の彼がとてもかわいい

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

首都高速湾岸線 郊外へと続く道を走らせる
車中に広がる音色
お気に入りの曲を聴きながらのドライブ
普段逢えないわたしたちにとって
それは至福のとき

「今日はGinを持ってきたからさ」なんて少し和らいだ表情をするあなた


偶然お店でもらったLime
その偶然にわたしの胸が踊る


「気が合うね。いつものやつできるな」とその一言がわたしの中ではじける

あなたとの繋がりをより実感できた



すっと落ちて...ふわっと広がる
その感覚が・・偶然が・・心地いい
何気ないひとことにトクンと熱くなる

意識せずに言ってくれるところ
そこがまたあなたらしい

それが嬉しくもある
・・・



ホテルについて抱きしめられぬくもりを感じる
熱が・・

想いが・・

中心に届く


シャワーを浴びた後あなたが作ってくれたジントニック

この日偶然出来た。。


GinとLimeで・・

$ミラーズ(仮)



それを微笑みながら口に運んだ・・

FIN



隠れハートを見つけたら
いいことありますよ^-^

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