菜緒さんのお母さんが亡くなった・・・・・
お母さんはお父さんのＤＶ
が怖くて
逃げるように離婚
したので
お金も貰えなかった。
そして暫く昼も夜も働いていたので、
かなりの無理をしたのだろう。
菜緒さんも
お母さんが病気とは聞いていたが、
まさかこんなに早く亡くなるとは
夢にも考えていなかった。
菜緒さんは、
自分は一体何をしてしまったのだろう
取り返しのつかないことをしてしまった・・・・・
自責の念に襲われて、
暫く何も考えられずにいたそうだ。
そこまで母を恨まなくては
ならないことだったのだろうか・・・・・
何故こんなになってしまったのだろう・・・・・
小さな頃が思いだされた。
菜緒さんは元々お母さんが大好き
だった。
お母さんに笑っていて
欲しかっただけだったのだ・・・・
一緒に暮らしてあげれば良かった・・・・・
今の自分なら充分に
お母さんの面倒も見てあげられたのに・・・・・
お母さんを笑顔にしてあげられたのに・・・・・
泣いても泣いても
もうお母さんは帰ってこない・・・・
今更いくら謝っても聞いてもらえない・・・・・
何を意地になっていたのだろう・・・・
もしかしたらお母さんを
一番悲しい目に合わせてしまったのは
お父さんよりも私ではないだろうか・・・・
看護師を長年していて、
人の死には多く関わって来た。
なのになのに・・・・・
自分の事には気付かない・・・・・
ばかだ・・・・・・
私は取り返しのつかない事をしてしまった・・・
暫く呆然とした日々を過ごしていたそうだ。
そして今、自分に出来る事を考えたそうだ。
自分みたいな人間を
一人でも減らせる事が出来たらと思い、
私に書いて欲しいと言って下さったのだ。
人間いつ何があるか分からない。
どうでもいいような事で
自分のような意地を張っている人がもし居たら、
一度立ち止まってよく考えて欲しいと・・・・・
お父さんのＤＶがもたらした、
もう一つの不幸・・・・・・
おわり
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