冬香さんに手紙
を貰った洋さん
中々決心は着かないようだ
勿論、二人の子供さんの事も考えるだろう
帰りも早くなったりしている
いつまでも出て行かない洋さんの様子を
じっと見ていた
冬香さんだが、
とうとう我慢仕切れなくなった
「彼女と別れられないのは知ってるよ。
いいよ・・・
私たちに悪いと思わなくっても・・・・・
いつでも別れたら戻って来て。
ずっと待ってるからね。
でもたまには帰って来てね。」
この、「たまには帰って来てね。」がみそだった
たまに帰って来た方が
生活費を入れてもらいやすい
まだ自分の家だという自覚を
持たせられるからだ
こうして暗に生活費の
要求をしているのだ
そして半ば強引に、
追い出しにもかかっている
極めつけに、
「出て行くのはいつでもいいよ。
いつにする
いつにするの」
プライドの高い
洋さん。
ここまで言われて、
「置いてくれ。」
とは言えない
とうとう渋々出て行った
いや、とうとう追い出された
これで冬香さんの天下だ
「よく寝れるわ～
ただ来月本当に生活費
持って来るかどうかがちょっと心配
本当に持って来てくれるかな～
それさえしてくれたら
一生このままがいいんだけど。」
この時は全てが冬香さんの思惑通りに
いったかのように思えた
でも人生、そんなに甘くはなかったのだ
つづく
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