東国原知事、「いつみても波瀾万丈」に出演。福留はじめレギュラーメンバー達が宮崎に行って、知事の今まで明かされることのなかった過去を聞きだしていたわけである。「今まで明かされることのなかった」といっても、「婦人公論」でつい最近、父親が2人いる(実父と養父)ことを告白しているわけで、内容はかぶっているんだけどね。雑誌の発売とテレビ出演がいいタイミングで重なったんだね。





 タレントとしてのそのまんま東に「明かされなかった過去」を知りたい、なんて需要はなかったはずである。知事になるってすごいことなんだなあ。

 タレントが政治家になるのはいいけど(よくない気もするが)、それをタレントとしての「上がり」、「出世」とするのは間違っている。知事になったからといって、タレントとしてのそのまんま東の意味が善意に書き換えられるのは変だ。だって「いつみても波瀾万丈」出演と県政(宮崎をどげんかせんといかん)は直接関係ないもの。宮崎県のPRにはなるかもしれないけどさ、知事の仕事って、他にもあるわけでしょ。何より「人生を語る」ことと「知事としての公務」がイコールになっている状況が変。これはタレントとしてのそのまんま東にしか利益にならない。養父がいい人だとか、実父と子供の頃に生き別れたとか、「政治」とは全く関係がないしなあ。ま、これは出る方よりも出す方が悪いけど。






 そのまんま東って、実はよく自画自賛発言をするじゃない。自分の言ったことを「本質的で高度」、とかさ。自身のブログではそんなストレートな「自分最高!」発言が結構多い。知事という肩書きがなければ、こんな自画自賛は見向きもされないはずだ。というより知事になったからこそあからさまに自賛できるのかもしれない。じゃあ知事(政治家)になるって、自己愛の開放ってことなのか。






 しかしなあ、マスコミが全国的に煽っているほどそのまんま東の「本質的で高度な」発言をこちら側が積極的に受け入れているとは思えないんだけどね。否定していないのも確かだけど。遠巻きに見物しているのって、「肯定」、「消費している」の方にいつの間にかカウントされちゃうのである。

 やっぱりそのまんま東のあけすけな自画自賛発言は変だ、とちゃんとツっこまないといかんと思う。テレビ出演の多さと、政治手腕は比例しないしさ。何よりそのまんま東のギャグに周りの人がドッカンドッカンウケている、という画に猛烈な違和感を感じる。たいしておもしろいこと言ってないのに。

 東京都民の筆者が言うのもなんだけど。







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