'16全日本雑感 | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

全日本はクリスマス準備真っ只中だし羽生くんは出ないし公式ライストもないしで、リアタイでは追わないはずでした。ところが男子ショートライブ放送が意外と見やすい時間帯、しかもフジの非公式ライストがサクサク動いてしまった&オリジナルTESボックスに釣られた…と色々重なり、男子SPだけは結局リアタイ観戦してしまいました。

まずは表彰台の3選手、おめでとうございました!

しかし羽生くんが欠場の中、当然のように優勝候補、しかも公式練習ではクワド余裕とも伝えられていた宇野くんが、本番で見るからに固く、ことごとくクワドを失敗したことには、実は少なからずショックを受けました。

「自分自身との戦いほど過酷なものがあるだろうか」「自分自身の世界記録を上回ることが目標」…。羽生くんに関しては言い尽くされたフレーズの数々、もはや枕詞のように聞き流してしまっていたこれらの言葉の重い意味、そのリアリティが、本当に突然に、これまでになくクリアに理解できたような気がしました。

宇野くんの予想外の崩れ方を見て、羽生くんが孤高のポジションで果たしている役割や気持ちの強さ、高校生の頃から抱えてきたモノの重さを想像し、少し打ちのめされたような気分になったと言ってもいいでしょう。

宇野くんについては、メンタルの重圧もあったでしょうが、実は今季2種クワドの成功率は低く、SPに至っては公式戦でのクワド(コンボを含む)はことごとくGOEマイナスなんですよね(フリップ前のステップ不足も一因)。それでもトップに食い込んでこれるのは、フリーで大崩れしないこと、また、淀みないスケーティングとスピンの質の高さがあってこそ。この辺りがSP1位と大躍進だったムラ君はつくづく惜しいと思います。期待してたんですが…ベテランの初優勝。やっぱり厳しかったです。

そういえばあと、宇野くんのフリーでリンクサイドから美穂子コーチらがコンボを飛ぶよう檄を飛ばしていたという一件には、先日のオーサーインタで語られた「五輪でハビがザヤらないよう指示を出せたはずなのにできなかった、悔やんでも悔やみきれない事件」を思い出して切なくなりました。

刑事くんのフリーはもっと弾ける予感がして楽しみだし、日野くんもほんとに一皮剥けましたね。N杯の時、演技後感極まったリアクションをしていた彼に、海外解説(どこだったかちょっと失念)が「これだけ感情があるなら演技中に見せるべきだった」というようなコメントをしていて、確かにな〜と思ったものでしたが、そういった表情についても確実により見応えがあるものになってきてます。

来年は草太もダイスも、そしてもちろん羽生くんも元気で演技ができる全日本でありますように。そしてナビゲーターも(来年も出演するなら)選手並みにめちゃくちゃ努力して進化してますように。