ブライアンインタ | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

昨日書いた通り、ワールドを前に興味深い記事が次々と上がってきていますー。
今回はブライアンのロングインタ!

ハビゆづの関係についてさらに詳しく、また、彼らのプログラム作成の裏事情などもあり、こちらもまた読み応え十分。

インタ時期はブラティスラバのユーロ開催中。ASさんらしくマイペースでアップしてくださいましたー(´∀`)

とりあえず一番面白そうな箇所だけですが、訳してみました。

リンクはこちらです。いつものように是非清き1クリックを!







「ハビとユヅルは性格的に全く違うようですね」

その通り。全く違うが、僕にとってはその方がやりやすい。二人は良いチームメートであり、リンクでは互いに対してフレンドリーで尊敬し合っている。一緒に映画に行ったり友人たちと出かけたりはしない。ユヅがそういうタイプじゃないからね。彼はどちらかというと家に居て勉強をしている方がいい。大学生だし。オンライン授業なのでスケートをしていない時はそっちをしている。彼らはスタイルも違えば気性も違う。僕としては、彼らの気持ちを読み取るために、まず彼らを知る必要があった。いつも生徒に言って聞かせているのは、コミュニケーションが鍵だということ。僕について何か不満があれば言って欲しいし、僕も彼らへの不満はちゃんと伝える。スケートにおいても生活においても自分の感じていることを伝えること。そうすれば僕が努力して憶測する必要もない。憶測に費やせる時間もないし。問題の根本を理解して解決する、もし休憩が必要ならそれを与える。それぞれスケジュールも異なるし、一緒に滑る日もあれば別々の日もある。

「ユヅルが最初来た時のこと、彼は言われたことをほとんど理解していなくて、あなたはすぐにそれに気づいたという話がありましたね…」

そう。とにかく「yeah, yeah」ばかり言って頷いてたんだ。それ以来「yeah, yeah」は「no」だと考えることにしてるよ。

「始めのころは彼とコミュニケーションを取るのは大変でしたか」

大変だった。今は正直に「ユヅ、今僕が言ったこと本当に分かってる?」と聞けるようになったよ。フリップをするように言ったのに頷いて全然違うループをやるということがあったから。今は英語を勉強して上達したからラクになった。理解したかどうか確認する時も気が楽だ。

「最初の頃は通訳をつけていましたか」

ノー。スケート言語は世界共通だ。技術面に関してはちゃんと話し合える。戦略や計画の話になると難しい。なぜこの日に滑って別の日じゃだめなのか、なぜランスルーを今日やらなきゃいけないのか、そういったことになるともっと大変だ。理由を彼らの想像に任せることはしたくない。心理的にもやもやした状態でいてほしくないから。

「今季、ハビはショートにマラゲーニャを、ユヅはフリーにSEIMEIを使っています。出身国や自分のアイデンティティーに特徴的なものを選んだのは意図するところだったのですか」

偶然なんだ。ハビはずっとアントニオ・ナハロと組んでみたいと思っていて、今季がいいチャンスだった。去年も考えたのだが、SDがパソ・ドブレ。フラメンコやパソ・ドブレの音楽には皆が飽き飽きしていた。だから一年待ったんだ。ユヅに関しては、彼がこの音楽とストーリーと映画を見つけてきて、とても入れ込んでいた。最初聴いた時僕は100パーセントの確信を持てなかったが、シェイリンがとても魅力的な編曲をしてくれたんだ。彼らは最終的な編曲に至るまでたくさんのバージョンにトライした。採用されなかった曲で素晴らしいものも幾つかあったが、ユヅにしっくりこなかったんだ。ジャンプのリズムに合わないと言って。素晴らしい曲だけど、これでは4Tは跳べない、テンポが速すぎるし力強すぎて、自分の鼓動が速まりすぎてしまうとね。しかし完成したものは傑作でしょう?

「ショートで100点、そしてフリーで200点を超えることはあなたにとってどのくらい大事なことですか」

これが今季のテーマらしいね。ユヅのN杯とGPFか発起点だったがハビもGPFで良い滑りをしてフリーは200点を超えた。これはエキサイティングだったよ。ユヅの傑作で影が薄くなってしまった感はあるが、単独ならば注目されていただろう。今夜(インタビューはユーロのフリー当日朝に行われた)、同じようなパフォーマンスを見られるはずだよ。10日前は大変だったんだ。練習も不調で、お互いのコミュニケーションがかなり感情的になることもあった。怒鳴りあったりするわけじゃないが、ハビはナーバスになってしまって、恐さを感じていた。ただ、彼はそれを表に出すし、語りもするし、現実的に捉えるからね。彼が合理精神を保っていてくれたおかげで一緒に乗り越えることができたんだ。

「ハビとユヅはお互いにとってインスピレーション、それともプレッシャーですか?」

プレッシャーよりもインスピレーションを与え合っているね。お互いをとても尊敬しあっているし。リンクで一緒に練習している時、もしハビが転んだ時にユヅが近くを通りかかったら止まって手を貸す。シーズン始め、ハビはフリーのランスルーを頑張っていたんだが、最後の辛い45秒に差し掛かると、ユヅが他のコーチや選手たちと一緒に彼のために手拍子を送る。「カモン、ハビ、カモン、ハビ」とね。ハビもユヅに同じことをするんだ。ユヅが転んだ時にもハビが助ける。ユヅがフリーに3本クワドを入れようとして苦労していた時、後半に来る2本目の4Tがトレーニングシーズンではほとんど決まらなくて。リズムが合わなかったんだ。そしてとうとうハビに「ハビ、3本目のクワドはどうやって跳んでるの?」と聞いたんだ。ハビは「ユヅ、考えなければいいのさ。ちゃんと息をして普通にやるだけ。考えちゃだめだ」と。そうしたらどんどん跳べるようになってきたんだ。そんな感じで二人はとてもうまくやっている。多分お互いに安心感を与えるんだろうね。オリンピックとかワールドとか、目標とするところが同じだという仲間がいて、同じ種類のストレスや調子の波を経験しているというのは、安心できることなんだ。


以上。



お互いに安心感を与え合っている…。これは素晴らしいですね。
コーチ云々と言うより4回転を跳んでいる選手がいるクラブへとの思いでハビのいるクリケットを選んだゆづ。そこには最初から嫉妬心の介入する余地がなかったのはいうまでもありませんが、世界の頂上を競うライバル同士が、互いに同志として安心感を与え合うまでにいい関係を保てるというのは、本当に驚くべきことじゃないでしょうか。うーん素晴らしいかなハビゆづ!