再開二日目、あと4回です。 | 望月六郎的日記『中年勃起』

再開二日目、あと4回です。

8月25日

え〜、本日のアクセス数は500。

みるみる凹んで行きましたが、それでも大勢の方が読んでくれる。

ありがたいこってす。

昨日は再開初日。

時間短縮も自然にできていい出来です。

お客さんも笑ってくれるし、泣いてもくれる。

最後の最後、フィナーレには手拍子、歓声も上がる。

これから来場の皆さん、よかったら景気良く声なんぞかけてくださいな。

終演後長いお客さんや、映画関係者と飲みに行く。

長いこと会っていなかった関係者から
『本当に若い力で元気が出た。ビックリした』・・・とお褒めの言葉をいただいたり、

『ラヴシーンが綺麗だった、望月の濡れ場は汚らしい部分がないからいい』

などと言われた時は嬉しかった。

若い頃、映画祭に出かけた時分

海外の女性映画評論家にも同じようなことを言われた。

彼女たちは基本フェミニストだったりするから手厳しい部分もあるけど

そんな中でよく覚えているのが

『あなたは、基本マチョズムの人間だけど女性を尊敬して、綺麗に撮るから認める』

みたいな発言でした。

実際、僕は男優に芝居をつけている時より、女性に芝居をつけている方が楽しく長い。

それは女好き、という部分もあるかもしれないが

女の人の所作や、表情や、感情を作っている時のの方が楽しくもあるのだ。

絵描きで女ばかりを書く人もいる。

僕の場合・・・感覚的には人形遊びに近いのかな。

人間を相手に人形というのはおかしいし、60近い人間が人形遊びとなると

かなり変態に近い。

人間だから人格はあるし、成長もする。

だから一方的に遊びに溺れるのではない。関係性の中で教育的?に

美しくたくましい女性像を作っていくって感覚なのだろうか・・・

もちろん男優にも指導します。

当たり前か。

滑稽だったり、個性を生かすことも大事だけど、基本かっこ良くあって欲しいです。

ラヴシーンを作るのは何か絵を描く行為に似て、なかなか終わることがないです。

渡辺くんと桂依ちゃん、渡辺くんと亜矢ちゃんのいわゆる姉妹丼のコーナー

・・・変な言い方だな。

全編の中でそこだけ独立したようなシュチュエーションなのだが

後々、重要な意味が判る・・・いわば伏線の場面です。

で、この部分にはそれぞれのラヴシーンがあって日々進化している。

というか共演者同士が苦労して磨き上げているわけです。

僕はこういう瞬間にはあまり顔を出さない。

ラヴシーンは共演者同士の信頼とかが重要なだと思うからです。

そこであれこれ言われては気持ちるだろうし

二人で一つのあんこになることができないと思うからです。

しかし、見て・・・ああ、こうすればもっと良くなるのに、と思うことは

意見します。

本当に二人ともだいぶ良くなりました。

良くなったからこそ、こここうすればもっと良くなる
・・・という気づきも生まれてくるわけです。

日々進化しなければならないのだからなべちゃんも大変だなあ。

女を光らせてなんぼの濡場ですから、男はバレーのリフトアップのように

まさに縁の下の力持ち、がんばってください。

丸山は今までいろいろラヴシーンやってきた。

最近は僕が所作とつけていると、

『そういう時は・・・』と実際に自分の体も使って大いに指導に専念します。

いいことだね。

それから、今回最初のラヴシーンでもある、レズ少女の戯れだが、これも良くなった。

明日香がのびのびとやっているのもいいし、夏帆がキスを待つ顔も実に無防備でいい。

無防備というと馬鹿みたいだが、没入というか


二人の間で信頼感が生まれたのだろう・・・二人とも表情から欲望がにじみ出ている。

キスしたい

キスされたい

そんな少女愛が垣間見れて素晴らしい。

お互いにこんな顔を本当の意味の身近で晒すのだから

テレとかがあっては成り立たないよな。

まあ、そのことは今回のすべてのラヴシーンで言えることなのだが

今回、それを多くの俳優が経験してくれたのは収穫です。

僕は今、『トイチハイチ』ということを研究?している。

これは日本古来のレズビアンのことだそうです。

もちろん、レズビアンは太古からいただろう。

しかし、それが体系的になったのは大奥が最初だそうです。

女の園ですね。

で、その後この『トイチハイチ』は吉原なんぞの廓にも及んだそうです。

男相手の廓ですから、そこで働く女性は性的に満腹かというとそんなことはない。

色というかマブもいるだろうけど、大抵の客は性欲を晴らしに来るだけだろう。

独りよがりだったりする相手では本当の悦びなどと出会えるはずもないんだろう。

そこで、親しいもの同士が互いを慰め合う、愛し合う。

その関係と技法が『トイチハイチ』なんだそうです。

なんでこんなことに興味があるかといえば、
映画でやってみたい、と考えているからなんだが

なんでこんなことを書いたかといえば来年2月の公演に関して

構想が出来上がってきたからです。

3年前に書いた『浅草ロミオとジュリエッタ』は僕にとっても思い出深い作品です。

終演後お客様から

『これ再演やりますよね、お願いします』と言われたのは初めてだった。

江戸時代の浅草を舞台に身分違いの恋を描こうと

赤穂浪士と穢多頭の娘の恋を描いて、僕もおっかなびっくりで臨んだ作品です。

『差別的なことは浅草ではやらないほうがいい』と意見されたこともありましたが

色々な方に大変褒めてもらった作品でもあります。

でも心残りも当然あります。

まずは、江戸の差別社会の描き方が冗漫だったこと。

これはいつもの癖で、調べたことを捨て切れませんでした。

それから、背景となる吉原の描きからに深みがなかったことです。

なんだか楽しい、アミューズメントパークみたいな表現で
・・・そこで働くものたちの悲しみと喜びにに迫れていない、と感じていました。

そこで『トイチハイチ』に戻るわけですが

このことを知ったというか調べ始めたのは今年になってからで

ぜひこの『トイチハイチ』を利用して
エロチックでドライヴの効いた吉原を描いてみたい
・・・そんなことを考えるに至ったのです。

我ながらいい発想です、自信あります。

そんなわけで来年春の公演は、これをやろうか考えるに至りました。

今日も進化している舞台、観に来てください。

それじゃあ。