シャイロックの話が出たので、ついでに少し…
シャイロックの仇敵であるアントーニオは、「投資家」でした…
現在は、インターネットで世界はつながり、自分の部屋に居ながらにして世界中どこにでも投資できますが、シャイロックの時代は、そうではなかった…
いまは、債権や株という証券の形になっているものに、投資家は投資していますが、
シャイロックの時代は、貿易船に投資していたわけです。
現在のヘッジファンドが、当時の貿易船にあたるわけです。
つまり、当時に「旅行記」みたいなものを書いている人たちは、
今日のトレーダーに相当していたり、株式会社の広報課みたいな役割も担っていた。
いまここに、中国株ファンドや中国関連株ファンドを立ち上げようという人がいて、
出資を募るために作成するパンフレットに、中国や中国人を悪くは描かないでしょう?
中国の魅力や可能性に力点をおいてパンフレットを書いたはずです…
反日教育を熱心にやっているだの、普通のデモは出来ずに反日デモならOKとか…
緑のペンキで”緑化運動”とか…あんまり露骨には書かないことでしょう…
昨今の自称”保守”たちは、そういう性格のものであると知らずに、旅行記や報告書に描かれている「文化的で立派な日本人」を、そのまま真に受けているところがあります。
もっと”話半分”で読み取るべきではないですかね?
およそ傾向として、自称”保守”の方々は、情弱で、平和ボケで、ググレカスです。
「サヨクは、証拠もなしに慰安婦だの、南京虐殺だのを言ってる」などとしゃあしゃあと書いているのがいますが、単にググれていないだけなんですよね~
自分の稚拙な情報収集能力を「サヨクは~」のひとことで晒してしまっているのです。
話は戻って、ヘッジファンドなどは、いまでも”船”にたとえられています。
いろんなヘッジファンドに、アントーニオは全財産を、分散しているとはいえぶち込んでいた。
それで、パーティーのときでも憂鬱そうにしてため息ばかりついて、
仲間から茶化されていた。
そんなときに、おカネを貸してくれと、親友に頼まれたのでした…
それで、シャイロックにカネを借りるハメになったわけですw
全財産を投じてしまう…リスクを目一杯取る…
…これがどんなに危険なことかがわかります。
そもそもアントーニオが、手元資金を潤沢に残しておけば、こんな危ない橋は渡らずともすんだのです。
「投資は余裕資金で」「分散投資」…の意味…
アントーニオは、いまだ完全には理解できていなかった…というわけです…
冷静でいられる金額の範囲で、ゆったりと投資はすべきです。
あと、繰り返しますが、
日本への貿易や布教のための出資を募るために書かれたものを、
まるごと信じるのも”リスク”ですね…
「信じる」ことも、全力で信じてしまうのは危険です。
ちょこっとずつ、ゆったりと、「信じる」こと…
「信じる」とは、「投資」と同じ。「リスクを取る」ことなのですから。
裏切られても、冷静さを失わない…その程度に「期待する」「信じる」ようにすることです。