国の魂が蝕まれている…
美しい日本はどこへいったのか…
ラフカディオ・ハーンや”天皇のスパイ”ベラスコ以外にも日本の将来を憂える外国人たちはいる。
アレックス・カーもそのひとりで『犬と鬼~知られざる日本の肖像』を書いている。
その著作はファイナンシャル・タイムズでも、バロンズでも批評?評価を受けた。
ジャパノロジストたちが世界に発信してきた日本の姿とその現実は驚くほど違う。
ひとことで言えば「聞くと見るとで大違い」というやつである。
アレックスは、回想する。
『1950年代以降、ジャパノロジストたちは、聖地を巡礼するかのように日本にやってきて、
自分が大学で”日本学”を学んでいたときも、
日本を理解していない世の中に対する代弁者たることがジャパノロジストの使命だと教わった。
日本は何もかも西洋と違う。
それがたまらなくエキサイティングで、日本が理想社会に見え、
日本経済を警戒する者たちですら、”畏敬の念で語っていた』
(* ̄Oノ ̄*) 「おふらんす」や「ニューヨーカー」の類は前からいたが…
(ノ゚ο゚)ノ ジャパノロジストもその類だったとは…
(-""-;) こちとら、ハーバードだ、イエズス会だに洗脳されているとばかり思っていたが、
( ̄ー ̄; 向こうも、日本に洗脳されてきたわけか…
(-。-;)b ザビエルやマルコポーロの日本描写も似たようなものなのかもしれない…
( ̄_ ̄ i) 思うに、嫌韓ネタが売れるように、日本神秘ネタがウケるってことなのだろう…
(゙ `∇´)/ 嫌韓ライターやジャパノロジスト…あるいは、それ以外のフェミネタライターなどにも共通しているかもしれない”悩み”にアレックスは言及している。
『私の同僚の多くは、諸外国に対して日本を魅力的に見せるのが任務であるとぉ0もい込んでいる。
実際、生計を立てるうえで、日本に依存している。
何かマズイことをいえば、「親日家」は「反日家」になり、二度と権威のある会議に招かれなくなったり、
政財界や文化人の知人から情報をとれなくなってしまうかもしれない。
そこで自己検閲をしてしまう。
しかしながら、実際は”自己検閲”よりも”ノスタルジア”の法が問題であろう。
ジャパノロジストたちが信じている”美しく、芸術的で能率的な日本”に憧れている。
よって、不都合な現実が、逆にいっそうユートピア増に固執させる。
それゆえに…
禅や茶道の専門家も、日本の自然を愛するこころを詠んだ俳句には言及するが
川や浜辺がコンクリートで埋められている現実には触れない…
経済研究家も、日本の産業に言及しても、
田んぼに発がん物質がお咎めなしに廃棄できる現実には口を閉ざしている…
ジャーナリストたちは、こうした問題をとりあげるが、アメリカの学者や文化専門家は黙っている』
( ̄∩ ̄# こういう”言論統制”は、なぜ生じるのでしょうね~
( ̄へ  ̄ 凸 放射能も、「なかったこと」にされているしね…
『日本で起こっていることは、あまりにも悲惨だ』
アレックスは、苦悶しながら述べる。
『日本のことを述べるとき、トラブルの体裁を整えることが「日本を支持することであったり、
問題点を指摘することが日本を「攻撃」、「バッシング」することだと思うのならば…
それは大いなる間違いだ!
「日本を支持する」…とは、何を「支持する」ことなのか?…
何百万、何千万の日本人も、私と同じように不安を感じ、心配している。
しかし、私はアメリカで友人たちに、こう問われた。
「なぜこんなにも日本のマイナス面を映し出す本を書こうとしたのか?」と…
私は答えた。
「義務です」(答えて、いささか気恥ずかしかったのだが…)
少年時代に来日して以来35年間、私は東京、四国、そして京都で暮らした。
この国を愛する者のひとりとして、今日の日本の諸問題、とくに自然環境に現れている凶兆を、
とても心傷めずしては見ていられない。
この10年間…
文化や環境に起こったことを深く嘆き、同じく失望している日本の同僚たちと話を交わした。』
アレックスは、日本の”システムの暴走”をとくに憂いている。
川や浜辺をコンクリートで埋め尽くす日本の土木建設…
欧米でも過度な土木建設熱はあったが、法で規制されるようになった。
しかし日本には、ブレーキの仕組み自体が存在せず、思想すらない。
アレックスは、”実例”を上げる。
『どこにでもある、ちょっと奥の山村で起きてきたことだ。
70年代までは緑の深い峡谷と山玉に囲まれ、絵のように美しい桃源郷だった。
そこで村人たちは、林業やそば、炭焼きなどで生計を立てていた。
それから30年…
若者は村を離れていった…
地元の農業は衰退していった…
80年代には、観光とリゾートで村おこしという機運もあったが、それも潰れた。
そのとき”降ってわいたように”村に現金があふれたからであった。
出所はダムや道路の建設…
…地方経済活性化…ということだった…
建設マネーの津波は、山村を呑みこんだ。
村人がことごとく建設作業員になった…
田舎にはもう、ファンタジーものどかさも残ってはいない…
美しい田園の景観もない。
村人たちが身につけているのは、ヘルメットとしシャベルである。
畑は休耕地となっており、みんな土木で生計を立てている。
国交省、農水省が、村に流れる資金の90%を握っている。
建設を止めれば、村人は失業するため、毎日コンクリートを流し続けないと村が死んでしまうのだ』
( ̄^ ̄)b 機械文明、資本主義、市場経済、グローバリズム…
それらの行きつく先なのです…
(#`ε´#) とはいえ…大事なのは、アレックスが述べていたように、
欧米には規制がある…ということです。
日本は野放しで、だれも責任を取らないし、考えない…
ブレーキがない!…のです…
( ̄^ ̄) もうすぐ事故っていやでも止まるでしょう…(でも、原発事故でも止まらなかった((゚m゚;)…)
そのとき、どれだけの犠牲が出ることやら…
止まらないなら…
避難するか…
強固なシートベルトを装着しておくこと…
くらいでしょうかね…