【親鸞は父母の孝養のためとて念仏、一返にても申したることいまだ候わず。】

この親鸞は、亡き父母の追善供養のために、念仏一度たりとも となえたことは、いまだかつてないのです。  

【そのゆえは、一切の有情は皆もって世々生々の父母兄弟なり。】


ぜなら、すべての生きとし生けるものは、皆、命の相続をくり返す中で、遠い過去に同じ父母を持つ兄弟であるということでしょう。


全ての人類、更にいきとしいけるもの、みな兄弟。それぞれ違いはあれど皆繋がっているのです。