通常の量販店で売られているビールは、ビール以外にシェアを大きく奪われています。
発泡酒よりも更に安価な、第3のビール(ビールとは別物)が勢力を伸ばしています。
ビール業界は、個性的な商品でないと売れ辛い状況となっているように感じられます。

そんな中、地ビールに対する関心が広い世代で深まりつつあるようです。
これからは、この地ビールが業界を牽引していく力となるのかも知れません。

参考↓『地ビール:人気再び 若い世代、ワインのように 京都や大阪でイベント/滋賀』
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100515ddlk25040527000c.html

(以下、記事を引用...)
◇長浜浪漫/びわこいいみち/ブルーメの丘
15年前に次々と誕生した後、ブームが去ったかに見えた「地ビール」が再び人気を集め始めた。関西でも、16日に京都市で京都初という地ビールイベントが開かれる。23日には大阪・ミナミでも関西のブランドを集めた催しが開かれる。当初のファンだった中高年層が「第3のビール」などに流れる中、ワインのように楽しむ若者が増えているのだという。
地ビールは94年の酒税法改正で誕生。県内でも「長浜浪漫ビール」(長浜市)▽「びわこいいみちビール」(甲賀市)▽ブルーメの丘の地ビール(日野町)の3醸造所が、いずれもビアレストラン併設型で次々開業した。
日本地ビール協会によると、地ビール人気は3年ほど前から復活。全国の出荷量は約2万8800キロリットル(08年)と5年前からほぼ倍増した。04年に出荷量40キロリットルを割った長浜浪漫ビールも、07年以降は45キロリットル以上の出荷が続いている。同協会は「地ビール人気はビールに先入観のない40歳以下の世代が中心」と話す。
京都のイベントは、地ビールを扱う酒店と市民有志で作った実行委が企画。若者が集まる商業モール「新風館」(京都市中京区)で、約20社の40銘柄を1杯300円で提供する。主催者の酒店経営、山岡茂和さん(35)は「ビール全体の売り上げが年々減る中、地ビールの復活は少し古くて新しい動き。本格的に関西に再上陸させたい」と意気込んでいる。

地ビールだからといって、すべてが良い商品であるとは限りません。
私個人としては、味と香りの良い商品が多いという印象があります。
少なくとも、一般的なビールとは別次元の個性的な商品が多いと思っています。
値段的には高額になりますが、それを支出するだけの価値があるものです。

果たして、この地ビールがビール業界をどれだけ活性化してくれるでしょうか。
これに関しては、その効果はかなり限定的になるかと思います。
そもそも、多くの地ビールはかなり強い個性を持っています。
その個性に対する人気が、一般のビール販売にはあまり繋がらないと思うのです。
ビールという名が付いていても、両者はまったく別の商品ですからね。

今後この業界は、個性的な商品と安価な商品に二極化するかも知れません。
普通のビールでは生き残りが難しくなるような気がします。